2005年10月31日

「STOP THE KOIZUMI」同盟による損失を危惧する

大阪高裁の靖国違憲判決に関して − 法曹界の人間は口を開け(世に倦む日日2005/10/22)
http://critic2.exblog.jp/1577662#1577662_1

上記エントリーに関し『「国が上告しなかったこと」に関する誤解』として以下のエントリーによる指摘がある。

弁護士山口貴士大いに語る
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/
【続々】小泉首相の靖国参拝はやっぱり違憲でしょう
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2005/10/post_caec.html

この事実誤認に関してはあれこれ言うまでもない、ご指摘のとおりである。『大衆』に向けて大層に講釈垂れておいて何の釈明もない「世に倦む・・」のブログ主の態度についても今更とやかく言うまいと思う。(しかしそのブログ主に心酔し「STOP THE KOIZUMI」に賛同している方には今一度考えていただきたい点ではある)
「世に倦む・・」のブログ主の問題点は認識しつつも、今や「STOP THE KOIZUMI」同盟は呼掛人の手を離れブロガー連帯のひとつのムーブメントを起こしているとの見方(あるいはそう考えたいという気持ち)も楽観的とはいえ理解できなくもないが、一方で反共同盟としての性格が見え隠れするのも気にはなる点だ。
しかし、敢えてそういう点は瑣末な話として置いておくとしても、山口弁護士による指摘の中で注目すべきは以下の点である。

thessalonike2さんの論法は、非礼な上に、「国は大阪高裁判決を受け入れよ。」と大阪高裁判決の政府に対する拘束力を強調する一方で、「最高裁判決を無視しても上告せよ。」というダブルスタンダード的な主張という他はありません。
このような、ダブルスタンダード的な主張をされると、靖国参拝違憲論、そして、今回の大阪高裁判決の意義そのものの信頼性、価値が損なわれかねないと思います。


「世に倦む・・」のブログ主にその認識があるのかないのかはわからないが、場合によっては『そのものの信頼性、価値』が損なわれることがあるという指摘には十分注意しなければならない。あるいは「STOP THE KOIZUMI」(小泉的政治をやめろ)という主張の『信頼性、価値』が損なわれる可能性も否定できないということだ。あるいは従来より「反小泉」を唱え「小泉的政治」を真っ向から否定してきた言論、主張、あるいは政党の『信頼性、価値』が損なわれる可能性も否定できないということだ。

私は「反米」でも「反日」でも「嫌中」でも「嫌韓」でもない。もちろん「反共」でもないし「共産党員」でもない。要はわれわれの暮らしを守りたいというだけのことだ。その思いを「政策」「主張」あるいは「実績」として裏切らなかった(悲しいかな)唯一の政党である・・・このことが共産党を支持する理由である。

「小異を捨て大同に付け」というものがある。はたして「STOP THE KOZUMI」に対して「共産社民批判」は小異と言えるのか。主張は同じだったはずである(むしろ共産党はずっと言い続けてきた)。では左右連帯を唱える「世に倦む・・」のブログ主にとって「STOP THE KOIZUMI」に対して「右翼」は小異であっても「共産社民」はあえて批判しなければいけないほどの大異だったのか。私にはまったく理解できない。だが私が「STOP THE KOIZUMI」に賛同しない理由を「日本共産党に批判的なところ」だけと読み取られるのは甚だ不本意だ。理由の多くは先に述べた「その主張の『信頼性、価値』が失われること」を危惧するためだ。
賛同者を多く集める「STOP THE KOIZUMI」同盟であるが、未だ多くのリベラル、あるいは左派系とされるブログは賛同していない。この現状をどう見るか。まさかその存在をご存じないわけではあるまい。あるいはバナーを張ることが面倒なのか。表立って批判はしないものの、私はそこに「何かしらの危なっかしさ」を感じ取られた方も多くおられるのではないかと思っている。

おことわり:
ちなみに「STOP THE KOIZUMI」に賛同されている方のブログはリンクからはずさせていただきました(一部社会系ではないブログでご迷惑がかかりそうなところもはずさせていただきました)。理由はエントリーで述べた通りで「STOP THE KOIZUMI」へのリンクが本意ではないためです。ただ個人的に「お気に入りブログ」であることには変わりなく個人的に「ブックマーク」から訪問させていただくのは今までどおりです。
posted by PPFV at 21:12| Comment(10) | TrackBack(9) | 不定期日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月21日

[JANJAN]小泉首相が提供した敗戦総括への絶好の機会

小泉首相が提供した敗戦総括への絶好の機会(JANJAN2005/10/21)
http://www.janjan.jp/government/0510/0510204056/1.php
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2005年10月18日

[産経新聞]憲法9条改正論 党見解ではない 民主・枝野氏

憲法9条改正論 党見解ではない 民主・枝野氏(産経新聞2005/10/17)
http://www.sankei.co.jp/news/morning/17pol002.htm

「民主党は憲法九条の改正を一度も決めていない。憲法を改正すべきだということ自体決めていない。党首や幹事長が個人の意見として(憲法改正を)言っているが、党の見解ではない」


もう支離滅裂。「個人として・・・」の言い訳もまた自民党(コイズミ)の後追いだ。
「個人の意見」として政治をやられてはかなわん。
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2005年10月17日

[しんぶん赤旗]郵政法案 だれのための民営化か

郵政法案 だれのための民営化か
大門議員の質問 参院委(しんぶん赤旗2005/10/15)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-10-15/2005101525_01_0.html
2005101525_01_0b.jpg
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[阿修羅]ホワイトバンド騒ぎでわかるネットでの情報操作の手口

ホワイトバンド騒ぎでわかるネットでの情報操作の手口(阿修羅政治版2005/10/15)
http://www.asyura2.com/0510/senkyo15/msg/677.html

《拙ブログ参考記事》
ホワイトバンド攻撃に賛同することは誰を後押しすることになるのか
http://ppfvblog.seesaa.net/article/7534686.html
posted by PPFV at 00:23| Comment(0) | TrackBack(1) | ニュース拾読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月12日

「STOP THE KOIZUMI」には賛同できない

ずいぶん前のことになる、どんなエントリーだったかも忘れてしまったが、世に倦む日日http://critic2.exblog.jp/ を見て妙な嫌悪感を感じたことがある。
FREE SPEECH─「自由な言論」は何処にある?http://takeyama.jugem.cc/はメーリングリストにも参加して気に入っていたブログだが、あるときからか「世に倦む日日」を取り上げるようになってからさっさとやめてしまった。
ここまではあくまで私の「印象」であるから下らない余談である。

以来、「世に倦む日日」は一度も覘いたことはなかったが、ここのところ

STOP THE KOIZUMI − 改革ファシズムを止めるブロガー同盟
http://critic2.exblog.jp/1260870#1260870_1

という呼びかけがある。
「反小泉」という立場でブログ内で共闘しようという考えには基本的に賛成である。しかし呼びかけ人のスタンスに大いに疑問があると考えるので、私は賛同しない。

1.そもそも呼びかけ人自身「小泉政治」にどれほどの危機感を覚えているのか甚だ疑問である。
《参考記事》
共産党は小選挙区票を民主党に流せ − 社民と共産は合同せよ(2005/9/6)
http://critic.exblog.jp/3423598#3423598_1

共産社民の二党は全く信用できない。私は共産党と社民党ほど国民を愚弄した政党はないと思う。共産党と社民党の欺瞞に較べれば、小泉劇場の演出政治の「騙し」もまだ可愛いものだ。


「筆が立つ」とのもっぱらの評判なので逆説的表現という可能性も無くはないが、私なら冗談でもこのようなことは言わない。「コイズミ的政治」に真っ向から対立する立場の政党を「欺瞞」と切り捨て「小泉政治」はまだ可愛いと言い切る。そこに「コイズミ的政治」に対する危機感は感じられない。その上で「反小泉同盟」を訴えられても困るのだ。これまで「コイズミ的政治」に異を唱える地道な活動は色々な形で行われているが、それを「欺瞞」と言いその努力を無にする根拠は示されていない。

2.「右翼でさえも共闘すべきだ」と主張する呼びかけ人が、共産社民をこれほどまでに批判する意図(批判の根拠も明らかではないが)は何か。
 特に共産についていえば当初より一貫して「反小泉(的政治も含めて)」を標榜する党である。呼びかけ人の主張に賛同すればそのことを否定することにもなりかねない。「反小泉同盟」に賛同して「反小泉(的政治)」への取り組みを否定することになる。
以下のエントリーでは

憲法9条を守る政治戦略 − 唯一の隘路としての護憲新党(2005/5/6)
http://critic.exblog.jp/2666892#2666892_1

議席を極限まで減らしながら、まだ政党の体裁を暫く維持できると考えている。あるいは消滅するまでは政治貴族の身分を離さず、国会やテレビで偉そうなことを言って政治家稼業を続けようとしている。社民党や共産党がいくらテレビで正論を吐いても、議席にならない死票は誰も投じない。未来のない政党に誰も期待はしないのであり、NHKの討論会でこの二党が席を持っているのは単に過去からの特権に過ぎない。
二党は不要であり、もはや存在の意味がないのだ。


とまで言い切っている。「不要でもはや存在の意味のない」その二党に対し、先の総選挙では比例、小選挙区それぞれ860万票余り、600万票近くが投じられた。

3.「反小泉」の次にくる者は何か。「反小泉」と一言でいってもそのスタンスは様々である。たとえば「護憲」を願うものにとって「不要でもはや存在の意味のない二党」以外にどのような選択肢があるのか。もはや「民主」にそのような幻想を抱くことはありえない。

呼びかけ人は「共産党は小選挙区票を民主党に流せ(2005/9/6)」との主張ののち、選挙を終えてまもなく以下のエントリーである。

二大政党体制からファシズム体制の時代へ − 民主党の終焉(2005/9/14)
http://critic.exblog.jp/3467096#3467096_1

岡田克也は惨敗の夜の生中継で「次の選挙で必ず政権交代する」と言った。が、その言葉をリアリティを持って受け止めた人間は、民主党の議員や支持者も含めて、果たして何人いただろうか。


擬似二大政党制の崩壊 −「政治改革」を宣伝した政治学者たち(2005/9/14)
http://critic.exblog.jp/3467751#3467751_1

この先、小泉政権の「改革政治」が続くかぎり、衆院113議席の民主党は翼賛政党としての存在意義しかあり得ない。


「小泉政権」が終わればその存在意義は変わるのか。「コイズミ的政治」が終わらない限り「小泉」以後もまた大きな問題を抱える可能性は高い。そして相変わらず民主党は翼賛政党としての存在意義しかありえない可能性もまた高い。一体KOIZUMIの何をSTOPさせたいのか、一体どのような「小泉」以後を想定しているのか。徒に戦略家を気取り、地道な活動を嘲笑するような態度には全く賛同できない。
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2005年10月05日

[JCJフラッシュ]民主党 テロ特措法延長 賛成の方向で党内調整

Y記者のニュースの検証(JCJフラッシュ2005/10/4)
http://blog.mag2.com/m/log/0000102032/106489659?page=1#106489659

民主党 テロ特措法延長 賛成の方向で党内調整民主党

 4日午前の閣議で、政府はでテロ対策特別措置法を1年延長する改正案を決定した。
同法は11月1日で期限切れとなる。政府・与党はこの改正案を特別国会に提出し、
成立させる方針。

 同法に基づき、海上自衛隊がインド洋やアラビア海で、米英の艦船などに対して燃
料や水などを補給する「無料スタンド」となっており、米英軍のアフガニスタンにお
ける「対テロ作戦」を支援している。

 同法は、01年9月の米国同時多発テロを受け、2年間の時限立法として制定され
た。03年に2年間延長されており、成立すれば延長は今回で2回目となる。する活
動をさらに続けることになる(朝日新聞)。

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[JANJAN]朝日新聞がんばれ、謝罪の必要なし!

断っておきますが、朝日新聞を支持する者ではありません。(他のマスメディア同様)むしろとっくの昔に、多くを期待しないという意味で見限っているものです。
しかし、ここのところの朝日バッシングに「本質と離れたところでの大騒ぎ」「日頃朝日叩きに熱心な方々のいいネタにされているだけやな」との思いを抱えていた私には納得の記事でした。
当の安倍、中川などいつのまにやら蚊帳の外ですからね。

朝日新聞がんばれ、謝罪の必要なし!(JANJAN2005/10/5)
http://www.janjan.jp/media/0510/0510023241/1.php
《一部抜粋》

 だが、そもそもの問題の本質とは、かけ離れているところで騒がれているようでならない。何だか誰かが、ことの本質から目を逸らそうという企みにより必要以上に騒いでいるとしか思えない。


 まあ、そんな日本の大手メディアの中でも少数派ではあるが、暴走して権力と戦ってくれているジャーナリストを我々が応援しなければ、日本の民主主義は完全に死んでしまう。その意味で、筆者は朝日新聞を勝手ながら応援したい。


《補足記事》
「朝日」発表でNHK 自民党との近すぎる距離(しんぶん赤旗2005/10/2)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-10-02/2005100204_02_2.html
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2005年10月04日

[天木直人メディアを創る]今日の日本の政治とネット世論

まさに納得の記事です。
最近はお笑いバラエティと右系政治家とのコラボなんかもやっていたりします。
(太字は管理人による)

今日の日本の政治とネット世論(天木直人メディアを創る2005/10/4)
http://amaki.cc/bn/Fx.exe?Parm=ns0040!NSColumnT&Init=CALL&SYSKEY=0124

 10月1日の東京新聞「ニュースの追跡」に、ネット世論と靖国参拝問題を絡めた時宜を得た記事が出ていた。
その記事は、まず大阪高裁の判決の中で、ネットへの言及がつぎのとおりなされていたことに注目する。
「・・・(小泉首相の靖国参拝をきっかけに)靖国神社のホームページへのアクセスが急増しており、宗教団体の靖国神社の活動を助ける役割を果した・・・」
そして識者の言葉を次のように紹介する。
「・・・靖国神社のホームページのアクセスには、単に靖国神社側の言い分に興味があるというだけではなく、掲示板への書き込みネタを仕込んだり、確認目的の利用者も少なくないはずだ・・・自らの論理を正当化する受け売りの材料は、ネット上では右派のほうがはるかに多い。それが右傾化を支える・・・新しい世代の中にはそうした根拠薄弱な論理を心から信奉している人が出ている・・・話の中身が分からなくても、とにかく執着して相手をやっつけようという傾向がある。まじめに受け答えを試みる人々は根負けしてしまい、掲示板からはなれていってしまう。あるいはそうしたサイトがつぶされてしまう」(ネット上の事件に詳しい小倉秀夫弁護士)。
「・・・もうすぐネット上のあちこちの掲示板に反日判決とか裁判長への悪口があふれるだろう・・・2チャンネルに代表される巨大掲示板はいじめの素窟。この裁判長の個人情報、私生活を暴いたり、住所まで割り出そうというチャンネラーが必ずでてくる・・・」(元公安調査庁職員でジャーナリストの野田敬生氏)。
「・・・過激な話が多いのは匿名性のゆえ、無責任でいられるから。思想的な思い入れよりもストレス解消が目的」(インターネットジャーナリストの森一矢氏)。
もし、ネット世論なるものの本質がこのような根拠薄弱な右傾化傾向に支配されているとするならば、権力側がそれに目をつけ、利用しないはずはない。
「議員秘書が参加しているケースもある。懸念されるのはこうしたネット上の世論の流れが、雑誌やテレビなど大手メディアに還流されていく現状だ・・・」(野田氏)。
「・・・政治家にとってネット世論は無視できない存在。(他方一昔までは日陰者、マニアの世界扱いだった)ネット世界が現実の政治行為に励まされる。右傾化の相乗効果が垣間見える」(小倉氏)。
これらを一言で要約するならば、匿名でしか強がりを言えない臆病者がその裏返しとしてネット上で弱いものいじめをする、そういう連中が、小心で自信がないゆえに強硬姿勢をとり続ける権力者小泉に迎合し、利用される、そういう構図なのであろう。
 そういえば最近テレビでやたらに暴言を吐く政治トークショーが目立つようになってきた。まともな議論を許さずに大声で怒鳴るものがもてはやされる。売名行為の政治的ショーだとわかっていても、これでは我々の意識は愚劣になっていく。これも良識な国民を潰していく見えざる愚民政策なのか。


天木直人のホームページ
http://amaki.cc/
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2005年10月01日

ホワイトバンド攻撃に賛同することは誰を後押しすることになるのか

ホワイトバンド批判がにわかに高まっているようです。
いわゆるリベラルなブログでも結構批判されているところが多いようで、「ふむふむそういう見方があっても仕方ないかも」と思う反面、「ちょっと待てよ」とも思うわけです。

代表的な批判サイトはこちらのようです。
「ほっとけない世界のまずしさ」をほっとけない whiteband?
http://whiteband.sakura.ne.jp/
(以下、イタリック体は当サイトからの引用)

「社会的信用に欠ける主催者」とホワイトバンド(日本での活動)を批判するこちらのサイト、私の目にはこちらこそいかがわしい・・・と思えてしまうのです。
まずは、商品価格の内訳および使途として「PDF改訂前」「PDF改訂後」と表現、あたかも主催者側が意図的に何らかの隠蔽を図ろうとしていると「見る者」に思わせる表現です。
曖昧な表記になっているのはどこでしょうか・・・。
当初、明確に掲げられていて、曖昧に(というかひとくくり)されているのは次の項目です。

【貧困問題の解決に資する政策変更のための活動】
・政策研究・調査
・アドボカシー活動
・市民社会組織のネットワーク活動
・貧困の解消に向けた取り組みに関する啓蒙活動
 (地球市民教育・開発教育を含む)

改訂前には説明文のタイトルにさえなっていた【貧困問題の解決に資する政策変更のための活動】という言葉が消えています。
当サイトによれば「現在問題が指摘された事により、事務局によって改訂され曖昧な表記になっております」とのことですが、いったいどのような問題点が指摘されたのでしょうか。
「使途を明確にせよ」という指摘であれば私も理解できますが、この改訂を見る限りそのような指摘に答えたものではないようです。
問題点の指摘とは【貧困問題の解決に資する政策変更のための活動】に対してであったろうことは想像に難くありません。

【貧困問題の解決に資する政策変更のための活動】を好ましく思わない者は誰か。

売上の4割が流通費、3割が原価、残りの3割はNPOの活動資金に使われます
 ・活動資金と聞こえが良いが、団体の職員の給与、団体の備品購入費、飲食代など
  要は彼らが何にでも好きな様に使えるお金になります


ここも誤読を誘う表現です。「飲食代」-->何にでも好きなように使えるお金 というイメージの誘導です。「団体の職員の給与」「団体の備品購入費」は当然の経費でしょう。それともこの「団体?」が問題なのでしょうか。
この誤読を誘う表現に続けて以下の文章です。あたかも同列に「とんでもない行動」と印象付けます。

 ・具体的には地球市民教育の活動資金、市民社会組織の構築活動の資金などになります

・・・このことの何が問題なのでしょうか。【地球市民教育】【市民社会組織の構築】を好ましく思わない者は誰か。

 ・そうです。貧しい国の人々へは1円も行きません

これは当初から活動方針として表明されていたことであります。

この時点ですでに私の中では「かなり信用ならない」という認識ではあるのですが、以下、ホワイトバンドの問題点としてあげられている点についてわかる範囲で検証してみます。
(しかし、問題点の指摘といいながら俄然曖昧な表現が多いことに閉口します。)

ホワイトバンドの問題点

ピンからキリまで見事に揃った社会悪のグランドスラム。募金詐欺の可能性
 >・募金に見える、意図的にそういった印象を持たせているが募金ではない

  誤解する人はいるのかもしれないが、募金ではない(というか募金なんかではどうにもならない)ということは当初から表明されていることです。

 >・ホワイトバンドの価格が他国の同活動の3倍と異常に高い(Tシャツも同様)

各国の事情を踏まえていない指摘です。企業支援の活発な諸外国に比べてこの国はどうでしょうか。ホームレスの人たちによって販売される国際ストリート雑誌「ビッグイシュー日本版」の台所事情を思えば容易に想像できることです。諸外国との大きな違いは企業支援です。それを踏まえて活動資金を獲得するための価格設定と考えれば決して不当とはいえません。

 >・バンドの売上使途を曖昧にし錯誤するよう誘導している

これは先に指摘したように「曖昧にするよう」働きかけた者は誰かという問題も含め、「曖昧にされたもの」は何かを理解せねばなりません。 
曖昧にされたのは、当初明確に表明されていた 【貧困問題の解決に資する政策変更のための活動】 この1点です。

社会的信用に欠ける主催者
 >・NGOと無関係の「PR企業サニーサイドアップ」が(広報・製造・流通)の全般に渡り陣頭指揮を取り、金の流れをコントロールしているため信頼性が疑われる「参考ページ」

「参考ページ」にどんな問題発言があるのかと思いましたが、なんら問題と思える発言はありませんでした。
むしろ、

>「自社の資金を投入してホワイトバンドを中国の工場で生産する道筋をつけ
>20年かけて培ってきたノウハウや、人脈を活かして、PR戦略をプランニング」

積極的に活動支援を行いまた成功させた一企業であると見ることができます。「むさ苦しい一団が赤旗掲げてデモ行進しているようでは・・・」「もっとスマートに市民運動というものを展開していかないと・・・」などといわゆる「左翼」を揶揄するときによく言われることですが、いざこういうムーブメントが広がると俄然批判が沸き起こるという、非常に痛々しい国民性と言わざるを得ません。
ただこの活動(あるいは団体)が「左翼」だとは思えません。しかし以下の発言は「左翼的」と言えるでしょう。

>市民運動が高まって、要は政策を引き寄せて先進国の人たちの、
>まあ、先進国自体の政策が変わっていけば、本当に貧困克服のために、
>少しは大きな一歩になるんじゃないかっていう

いわゆる根源的な問題に言及しているからです。「アフリカ難民を救おう募金キャンペーン」に最も熱心な某テレビ局が決して触れない問題です。
ホワイトバンドのサイトではこう主張しています。
「必要なのはcharity(慈善)ではなくjustice(公正な負担)」
NGO news & message(より専門的な情報、より専門的なニュース)
http://www.hottokenai.jp/ngo/more.html
あなたに知って欲しい4つのこと
http://www.oxfam.jp/home/papers/downloads/payingtheprice_summary.pdf

 >・会計報告すらない“慈善”団体が共催に含まれている。

いわゆる論拠のない中傷ではないでしょうか。

 >・ホワイトバンド価格の構成が不自然で信頼性に欠け、そのデータを示す団体の信頼性も疑われる

先に述べたとおりです。「価格構成を不自然」とする根拠がずさんです。したがって団体の信頼性が疑われる根拠にもなりません。

 >・活動団体がいわゆる「左翼」の中国・北朝鮮ロビイストで日本の国益に沿うと思われない

なにやら「右翼的な中傷」にも思えますが、どうやら最大の関心事はこの点にあると思われます。そもそも「日本の国益」など一様ではありません。そのことを踏まえずして「日本の国益に沿う」などと一蹴してしまうあたりに当サイトの基本姿勢がうかがえます。

説明の無い政治活動への誘導
 >・アイテムの所持が国策変更への賛同を表すという責任を説明できていない

ですから、【貧困問題の解決に資する政策変更のための活動】という言葉は前面に掲げられていました。「問題点の指摘」を受けて目立たなくされてしまったのです。であればこの批判は「問題点の指摘をした者」に対して向けるべきものでしょう。

 >・政策提案とその支持収集が本来の目的だが貧困の様子を前面に出して説明になっていない

意味がいまひとつ不明ですが、貧困の様子を前面に出さなければならない理由がわかりません。それは募金活動では一定の効果があるのかもしれませんが、もっと根源的な問題をアピール、世論形成、そして政策提案することが本来の目的でありますからそのことは大きな意味を持ちません。

 >・既存政策、代替案の存在を示さず支持すべき政策に選択検討の余地を持たせていない

いわゆる言いがかりです。

提案する政策の妥当性の低さ
 >・提案している政策の根拠が無かったり間違っていたりする

とする根拠がなかったりする。

 >・ここ数十年の国際的なアフリカ支援が台無しになる失敗の可能性について検討されていない

何故でしょうか。詳しい方教えてください。

日本の国益を阻害する可能性
 >・全面債務放棄はアフリカ連合の意思を分裂させ、日本の対国連協働を妨害する

同上。
「対国連協働を妨害する」参考リンク

 >・提言政策は暗黙に貧困国とされる敵性国家北朝鮮への支援に繋がる 参考画像(日テレ)

一番言いたいのはこのことでしょうか?参考画像もまったく意味不明ですが、とにかくこんなサイトでホワイトバンド批判の輪が広がっているとしたら何とも悲しいことです。ブログ界も「ハッタリかまし」が跋扈する世界なのかと暗然としてしまうばかりです。

ホワイトバンド 追加質問集
http://www.hottokenai.jp/ngo/faq.html
非常に丁寧に説明されています。私はとても共感できます。

誤解を恐れずに言えば・・・
たかだか¥300の募金詐欺(万一そうだとしても)と年間数十万円の税金詐欺とどちらがより問題なのだ。
そもそも、営利目的うんぬんというけれども、「憲法9条を守る株式会社」なる会社が「護憲PR」で一大ムーブメントを起こしてくれそうなら「高額な輪ゴム」だとしても私は買っちゃうけど。
その意思に、また支援企業としての取り組みに大いに賛同し支援したいと思うわけです。
いまひとつ根拠薄弱な営利目的批判に賛同することによって「ようやく広く知られつつあった本質的な問題認識」がまたもや失われることになりはしないか、誰の後押しをすることになるのか良く考える必要があります。
営利目的批判に目を奪われすぎて、支援企業として果たしてきた役割あるいは貢献度、このムーブメントが秘めた平和への可能性を忘れてはいけません。
その事を快く思わない者にとっては、とても無視できないほどの力を持ちつつあるということ、そしてそこにはそれを押さえ込もうとする動きが必ず出てくることを踏まえておく必要があります。

大事なことだと思いますね、私は。

>市民運動が高まって、要は政策を引き寄せて先進国の人たちの、
>まあ、先進国自体の政策が変わっていけば、本当に貧困克服のために、
>少しは大きな一歩になるんじゃないかっていう・・・
posted by PPFV at 13:30| Comment(15) | TrackBack(8) | 不定期日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする