2005年10月31日

「STOP THE KOIZUMI」同盟による損失を危惧する

大阪高裁の靖国違憲判決に関して − 法曹界の人間は口を開け(世に倦む日日2005/10/22)
http://critic2.exblog.jp/1577662#1577662_1

上記エントリーに関し『「国が上告しなかったこと」に関する誤解』として以下のエントリーによる指摘がある。

弁護士山口貴士大いに語る
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/
【続々】小泉首相の靖国参拝はやっぱり違憲でしょう
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2005/10/post_caec.html

この事実誤認に関してはあれこれ言うまでもない、ご指摘のとおりである。『大衆』に向けて大層に講釈垂れておいて何の釈明もない「世に倦む・・」のブログ主の態度についても今更とやかく言うまいと思う。(しかしそのブログ主に心酔し「STOP THE KOIZUMI」に賛同している方には今一度考えていただきたい点ではある)
「世に倦む・・」のブログ主の問題点は認識しつつも、今や「STOP THE KOIZUMI」同盟は呼掛人の手を離れブロガー連帯のひとつのムーブメントを起こしているとの見方(あるいはそう考えたいという気持ち)も楽観的とはいえ理解できなくもないが、一方で反共同盟としての性格が見え隠れするのも気にはなる点だ。
しかし、敢えてそういう点は瑣末な話として置いておくとしても、山口弁護士による指摘の中で注目すべきは以下の点である。

thessalonike2さんの論法は、非礼な上に、「国は大阪高裁判決を受け入れよ。」と大阪高裁判決の政府に対する拘束力を強調する一方で、「最高裁判決を無視しても上告せよ。」というダブルスタンダード的な主張という他はありません。
このような、ダブルスタンダード的な主張をされると、靖国参拝違憲論、そして、今回の大阪高裁判決の意義そのものの信頼性、価値が損なわれかねないと思います。


「世に倦む・・」のブログ主にその認識があるのかないのかはわからないが、場合によっては『そのものの信頼性、価値』が損なわれることがあるという指摘には十分注意しなければならない。あるいは「STOP THE KOIZUMI」(小泉的政治をやめろ)という主張の『信頼性、価値』が損なわれる可能性も否定できないということだ。あるいは従来より「反小泉」を唱え「小泉的政治」を真っ向から否定してきた言論、主張、あるいは政党の『信頼性、価値』が損なわれる可能性も否定できないということだ。

私は「反米」でも「反日」でも「嫌中」でも「嫌韓」でもない。もちろん「反共」でもないし「共産党員」でもない。要はわれわれの暮らしを守りたいというだけのことだ。その思いを「政策」「主張」あるいは「実績」として裏切らなかった(悲しいかな)唯一の政党である・・・このことが共産党を支持する理由である。

「小異を捨て大同に付け」というものがある。はたして「STOP THE KOZUMI」に対して「共産社民批判」は小異と言えるのか。主張は同じだったはずである(むしろ共産党はずっと言い続けてきた)。では左右連帯を唱える「世に倦む・・」のブログ主にとって「STOP THE KOIZUMI」に対して「右翼」は小異であっても「共産社民」はあえて批判しなければいけないほどの大異だったのか。私にはまったく理解できない。だが私が「STOP THE KOIZUMI」に賛同しない理由を「日本共産党に批判的なところ」だけと読み取られるのは甚だ不本意だ。理由の多くは先に述べた「その主張の『信頼性、価値』が失われること」を危惧するためだ。
賛同者を多く集める「STOP THE KOIZUMI」同盟であるが、未だ多くのリベラル、あるいは左派系とされるブログは賛同していない。この現状をどう見るか。まさかその存在をご存じないわけではあるまい。あるいはバナーを張ることが面倒なのか。表立って批判はしないものの、私はそこに「何かしらの危なっかしさ」を感じ取られた方も多くおられるのではないかと思っている。

おことわり:
ちなみに「STOP THE KOIZUMI」に賛同されている方のブログはリンクからはずさせていただきました(一部社会系ではないブログでご迷惑がかかりそうなところもはずさせていただきました)。理由はエントリーで述べた通りで「STOP THE KOIZUMI」へのリンクが本意ではないためです。ただ個人的に「お気に入りブログ」であることには変わりなく個人的に「ブックマーク」から訪問させていただくのは今までどおりです。


posted by PPFV at 21:12| Comment(10) | TrackBack(9) | 不定期日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする