2006年09月03日

ナショナリズム〜「危険なほど(は)」高まってない〜日本大使館談

仏の靖国報道に反論 日本大使館「看過できず」(東京新聞2006/9/1)
http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006090101002066.html

 【パリ1日共同】小泉純一郎首相の靖国神社参拝を、ナショナリズムの危険な高まりなどと批判するフランスの左派系紙リベラシオンや国営教育テレビ、フランス5の報道について、在フランス日本大使館が「看過できない」として反論文の掲載などを求めていたことが1日までに分かった。大使館が明らかにした。

 8月16日付リベラシオンは参拝する小泉首相の写真と「歴史修正論者の挑発」との見出しを1面に掲げ、ほかに3ページを費やして靖国問題を報道。小泉首相をオーストリアの極右政治家ハイダー氏になぞらえて非難する社説も掲載した。

 大使館は「日本では民主主義と言論の自由が機能しており、ナショナリズムが危険なほど高まっている事実はないとの内容の反論文掲載を求めた」としている。8月18日に電子メールで同紙に反論文を送付したが、反応はないという。


反論文を是非拝見したいものですが、「危険なほど高まっている事実はない」とのこと。「危険なほどには」ってあのね、「高まっている」ことについては認めざるをえないようです。
そもそも「危険なほど」高まっていることを誰が何を基準に判断してくれるんでしょうか。「リベラシオン」や「フランス国営教育テレビ」はそう判断をし警鐘を鳴らした。私も同感です。
明確な事実誤認ならいざ知らず、国内でも議論を大きく別れる問題です。
そういった問題に関する他国の報道に対して反論文の掲載を求めるといういわば圧力をかける行為、これはひとつの「危険な兆候」と言えるでしょう。
対して当事国、日本国内のマスメディアはどうでしょうか。
事実関係の報道に留まり、このような批判報道が明確になされているとは言いがたく、これもまた「危険な兆候」のひとつです。
posted by PPFV at 15:30| パリ ☁| Comment(2) | TrackBack(3) | ニュース拾読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする