政党を「支持する対象」とは考えずに、「使う道具」と考えたら?
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-799.html
いつも前向きな提案をされる姿勢には敬服いたします。しかしながら今回の件については考えを異とするところもありますので、引用させていただきつつ、誤解の無いよう私の考えを若干説明しておきたいと思います。
私は政党の活動方針を「決定し、従わせる」権力は持っていないし、そのような立場にもいないので、こういう問いかけにはあまり悩みません。というか、私のような一般人があれこれ悩んでも仕方がないと思います。
政党の活動方針を「決定し、従わせる」権力もないし、立場にもないとのご指摘はまったくその通りであろうと思いますし、私も現段階では悩む事はありません。しかしながらだからこそその選択には十分な吟味が必要かと思います。
私は、政党を「支持する対象」と考えずに、「使う道具」と割り切ります。それから、政党を「将来にわたって不変の固い一枚岩の組織」とは考えずに、「いろいろな考えを持った議員から成る流動的な組織」だと考えます。同時に、政党は信仰の対象でもないわけです。(公明党が宗教組織が母体になっていること、日本人には一種の「自民党信仰」とでも呼べそうな心理があること、この二つはとりあえずおいときますが...。)つまり、政党全体を単一の教義で統一された固定的な組織と思う必要もないし、もちろんのこと、信仰する必要はない。ただの国民の代表と考えればいい。政党を構成する議員は大勢いるのだから、人それぞれだ、とも。
拙ブログ2008/7/4のエントリー
「新自由主義政党による二大政党制」というある意味最悪の政治体制を待ち望む多くの左派・市民派ブロガー
http://ppfvblog.seesaa.net/article/102155463.html
のコメント欄にて「支持政党を答えてください」との問いに以下のようにお答えしました。
『決して批判をかわすために支持政党を書かないわけではありません。先にお話したように、私は「反新自由主義・護憲」という根本的な立場を踏まえた上で判断をし最も最適と思う政党あるいは候補者に投票をします。現時点では「日本共産党」ということになると思います。「社民党」でも「反自由主義・護憲」という立場から大きく逸脱しているとは思いませんが、私にとって最適の選択ではありません。そういう判断をもって投票する事をもって「支持政党」とおっしゃるのであれば「私の支持政党は日本共産党」ということになります。もちろん他にもっと最適な政党が現れればその限りではありません。基本は「反新自由主義・護憲」という根本的な立場です。
翻って、同じく「反自由主義・護憲」という立場をふだん主張しておられる方々が少なからずおられます。当然そのふだんの主張は非常に重要なファクターであろうと思っていたのですが何故か民主党を「支持」される。「反自由主義・護憲」という立場から言えば甚だ逸脱した選択と言わざるを得ません。それとも「反自由主義・護憲」という立場は「枝葉末節」「小異」なことだったのでしょうか。だとすれば「反自由主義・護憲」などという看板は下される方がよろしいでしょう。いや「反自由主義・護憲」という立場は重要であると言われるのであれば一体政党を支持するとはどういうことなのかと思うわけです。自分の根本的立場を逸脱してでも支持するなんらかの理由をもって支持するのが「支持政党」というのであれば、私には断じて「支持政党」などないということなのです。』
「支持政党」を「政党信仰」と誤解されることは本意ではありません。私の政党に対するスタンスは上記のようなことであり、いわば「使う道具」と割り切っているものです。
しかしながら「使う道具」には「使おう」とする以前に「使える道具」か「使えない道具」かの吟味が必要かと思います。そのためには「今何を言っているか」ということとともに「今まで何をしてきたか」が重要な判定基準になろうかと思います。
重要法案への各党の態度
http://image.blog.livedoor.jp/asaodai/imgs/8/8/88db7769.jpg
特に「憲法関連」「労働関連」「大企業関連」の各法案に対する民主党の態度を見れば誰の方向を見ているのかはおのずと見えてくるのではないでしょうか。はたして「使える道具」なのだろうかと。
そもそも政党の「根本的な立場」がそう簡単に変節されては私としては大変困ったことだと思いますが、民主党ははたして「色んな考えを持った議員から成る流動的な組織」なのでしょうか。いややはり民主党も「根本的な立場」という点では良くも悪くもそう簡単に変節するものではないと思っています。