http://www.yamaguchijiro.com/?eid=763
山口二郎氏のこのエントリーの中に次のような記述があります。
民主党に改憲派の政治家が大勢いるという不信もある。私に言わせれば、現状では決して改憲派は大勢ではないし、改憲論者を自称する鳩山由起夫代表も、反動的な改憲構想を持っているわけではない。
はたしてそうでしょうか。
山口氏がどの程度の「反動的な改憲構想」をヤバいと思ってるのかわかりませんが、昨日の「しんぶん赤旗」にそこのところわかりやすく説明してくれてますので一部抜粋します。(ちょっと見づらいので鳩山氏の発言部分を青字で表示)
自民 民主 危険な競い合い
ご存じですか 民主・鳩山代表『新憲法試案』の中身
9条2項「最も欺瞞的」と攻撃
海外での武力行使も容認(しんぶん赤旗2009/7/4)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-07-03/2009070304_03_1.html
鳩山氏の「試案」の第一の特徴は、憲法の平和原則、なかでも「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」とした9条2項を否定していることにあります。同項を「最も欺瞞(ぎまん)的」と攻撃し、「自衛軍保持」を明記しました。
現行憲法の最も欺瞞的な部分をなくし、誰が読んでも同じ理解ができるものにすることが重要なのだ。◇
「第五〇条(自衛軍) 日本国は、自らの独立と安全を確保するため、自衛軍を保持する」
鳩山氏はそのうえで、海外での武力行使を可能にする集団的自衛権の行使を容認すると明記。自民党政府でさえ、憲法上禁じられているとしてきた原則の大転換です。また、武力行使をともなう国連の軍事活動への参加を明確にし、政府の「海賊対処」派兵新法案に先立って“海賊取り締まり”も可能だとしています。
今の法制局解釈のように、いたずらに集団的自衛権のハードルを高く設定していることが、われわれの外交政策における選択肢を狭め、国益を損なうことになっていはしないか。この憲法試案は、このような観点から、集団的自衛権の制限的な行使を容認するという立場に立つ。◇
国連決議による多国籍軍や平和執行部隊、あるいは将来編成されるかもしれない国連常設軍への参加…私の憲法試案では、こうした国連による国際警察軍的な活動への参加を明確に容認している。
拙ブログ関連エントリー
民主党への政権交代は「よりまし」どころか「最悪の政治体制」の始まり(2008/10/24)
http://ppfvblog.seesaa.net/article/108553175.html
また、山口氏は同エントリーで次のように述べていますが、
1つの懸念すべきシナリオは、選挙の結果、自公も共産党以外の非自公も過半数を取れないという状態が生まれた時、2007年11月の時のような大連立という構想が出てくることである。
今の状況で行けば、民主党単独過半数はムリな話でしょう。となると山口氏言うところの最悪のシナリオである「大連立」になる可能性が高いと思われますが、こと「護憲」という立場から見れば民主党単独過半数という「最悪の結果」は免れるということになります。
一部、民主党支持ブロガーの中からようやくカルト化する市民派・リベラルブロガーを憂う声も上がっているようでまことに結構なことですが、相変わらず民主党を支持しているようでは「あちゃー」であります。