先の都議選の結果にしろ、次期衆院選での民主党勝利の予感にしろなんですが、どうもそのことを左派・リベラルの勝利のように思われている方がおられるような気がしてしようがないのですが、それってかなり違うんじゃないかというか、勘違いなんじゃないかと思うわけですが、いかがなもんでしょう。
政治の話は妙に難しくコネ繰り回すと、私のような素人にはやたら解りにくくて閉口してしまうんですが、「保守派」と「左派・リベラル」それぞれの支持政党を単純かつ大まかに考えてみると
保守派・・・自民党・公明党・民主党
左派・リベラル・・・民主党・社民党・共産党
ということになると思うんですが、さてこの構図がここ数年のひどい政治状況の中でどのように変化したんだろうかと考えるに、要因として大きそうなものから並べてみます・・・
1.自民党に愛想つかした「保守派」が民主党に転じた
一度、民主党にやらせてみっかと。まあ私にも理解できます。
2.今まで選挙に行かなかった無党派層が政権交代ブームにより民主党に投票した
これもまあ理解できます。
3.元来、社共支持の「左派・リベラル」が政権交代に期待し民主党に転じた
ずっと言ってることですが、これは私には理解できない。
4.たぶん元来民主党支持の「左派・リベラル」は変化ないと思う
でもこの人たちが「社共」の票を「民主」へと言ってる人たちなんですね、たぶん。
5.公明党についてはよくわからんですが、ミサイルが降ってきてもあまり変わらんでしょう。
1.と 2.どちらが多いかというと微妙なところではありますが、都議選の結果を見るに 2.が想像以上に多かったというのが正直な印象ですね。
3.はかなり少ないのではないかと想像します。だってそうでしょう母数が少ない事は常々言われていることですから。
4.については元来民主党支持者の方がここのところの政治状況によって他党に転じることは考えにくい。中には「社共」へ転じたひとがいるかもしれないけれど、やはり少数かな。
以上のことから、先の都議選で民主党が躍進した要因として考えられるのは「保守派の移動」と「無党派層の参加」に尽きると思われます。「左派・リベラル」の票がさほど動いていないことを考えれば、間違っても「左派・リベラル」の勝利などと言えるものではありません。そう考えると、特に都議会においては与党然とした民主党が躍進したことにも合点が行きます。
すなわち、民主党の躍進を支えるのはあくまで「保守派」「無党派層」であって、「社共」の協力などなくとも、その流れは次期衆院選においても同様の結果として現れる可能性は非常に濃厚であろうということです。
さて、ここで考えるのが「左派・リベラル」の中で「社共」に対し「民主党」に票を集めよという呼びかけの意味です。政党としてより「左派・リベラル」の思いに添うのはどこかという点についてはあまり議論の余地はないように思いますが、あくまで「勝てる」「政権交代できる」の一点においてその呼びかけはなされ「妥協」を求められてきました。しかし、上記の状況を考えるとそのことは「左派・リベラル」自らが「保守派」に合流することを求めることに他ならず、むしろ「政権交代」を実現するにはせずともよい協力のために、本来の「左派・リベラル」勢力を弱体化させることに熱を上げるというまことに愚かな行為に思えます。
posted by PPFV at 20:51| パリ |
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