http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009080701000121.html
保守層の考えを知るに、あるいは政権交代後の動向を想像するに、大変興味深いアンケートの結果である。
前回衆院選で自民党に投票した100人中68人が政権交代するべきだと答えたという。小泉構造改革に始まって、国民生活を散々痛めつけられてきたのは自民党支持者も多くは同じ事だろう。「もう自民党などまっぴらだ」「金輪際こんな政治はごめんだ」と考えているとしたら、そりゃもっともなことだと私などは思うのだが、そのアンケートの内訳を見るとどうやらそういうことでもなさそうなのだ。
このような状況にも関わらず、前回自民党に投票して良かったと答えたのは100人中61人で、その理由として「改革は期待通りだった。その後の政権でだめになった」「政界の雰囲気を変えた」というのだ。改革にどんな期待をし、それにどう応えてもらったのか是非とも聞きたいところであるし、「その後の政権でだめになった」に至っては安倍氏は論外だとしても、福田氏については何もできなかった分だけまだマシであるし、麻生氏についていえば「構造改革路線」を変更した(というかせざるを得なかった)だけまだマシと思っている私にはどうにも理解できないところだ。
もっとも100人中52人は小泉構造改革を評価しているとのことだから、自らの生活の厳しさと小泉構造改革との関連は意識の外にあるようだから、「変化を求める有権者の意識が浮かび上がった」といってもいささか頼りない。いわく「自民党に反省を促したい」「官僚の天下りにメスを入れてほしい」だと。
先の小泉氏「自民党は一度野党になればいい」発言もそんなことを踏まえた余裕の発言と言えなくもない。
結局、良かれ悪しかれこういう人たちの意向(気分)が政権交代実現にあたっては大きな力を持つわけで、言い方悪いが「政権交代は気分次第」ということだ。当然、政権交代リバウンドを覚悟しなくてはいけない。