2011年06月30日

ベストではない結果を想定しつつ考えをめぐらす

全国3000人弱に急増=先週の熱中症救急搬送(時事通信2011/6/28)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_date2&k=2011062801066

危惧されたこととはいえ、何とも痛ましいことです。迷うことなくエアコンを使ってほしいものです。それも先週一週間でのことですから、このところの天候を考えれば心配はますます増すばかり。記事によれば7人の方が亡くなられたとのこと、高潮しすぎた脱原発世論・報道による犠牲者という側面も決して否定はできません。
幸いにして原発事故による犠牲者はおられないわけですが、目に見えない不安あるいは将来への不安を理由に眼前の犠牲に目をつぶることができるはずもありません。ましてや「原発推進派がこのニュースを利用する」などと言っている場合ではありません。

自身「将来的には原発はなくすべき」と考えるものですが、即時撤廃は現時点では不可能であると考えています。まずは現在休止中の原発の速やかな再稼動を望みます。そして今回の事故の徹底的な分析と今後の緻密な安全対策が議論され実践されることを望みます。

残念ながら「即時撤廃」を旨とする方々は「(あるべき)原発の安全性」について語ることはありません。「なくすべきもの」についての安全性を語ることなど、すなわち自らの主張を結果否定する議論ですから、ある意味当然といえば当然の態度でしょう。けれども「即時撤廃」による社会的損失、弱者に強いるであろう犠牲、あるいは今後展開するであろう政治的力学(思惑も含めて)を考えれば、原発が維持される可能性は非常に高いのではないかと思わざるを得ません。世論も決して「即時撤廃」が多数派とはいい難い状況ですから。

ふたを開けて見れば原発は漫然と維持され、反原発熱は、ただただ「即時撤廃」を訴えただけで終わってしまっては、それはあまりにも不毛な結果といわざるを得ません。福島の事故を教訓に今後の安全対策に十二分に生かすための議論はとても重要なのではないでしょうかね。

ベストではない(あるいは最悪の)結果を想定しつつ考えをめぐらすことは危機管理の基本だと思うのですけど、「原発の危機」には豊かな想像力を働かせることができても、はて自らの運動が結果何を残すことになるのか・・・そこに思い至ることなくして東電のずさんな危機管理を嗤うというのも何とも変な話です。
posted by PPFV at 00:18| パリ ☁| Comment(5) | TrackBack(1) | 不定期日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月20日

ひとりごとです

今や、核武装論者も脱原発を訴える始末。

posted by PPFV at 21:42| パリ 🌁| Comment(1) | TrackBack(0) | ひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月17日

目に見える他人の危機より目に見えない自分の恐怖

http://twitter.com/#!/KeigoTakeda/status/81385796208308224

このつぶやき、私もまったく同様の感想を持ちます。
こんな政府の無策を批判する声はなぜか少ない気がしますね。
「原発さえなければ」という言葉ばかりがクローズアップされて肝心の問題を見えにくくしてる気がします。
皆が恐れる放射能よりも、確実に早く人の命を奪っているのですが。
原発のない理想郷を詩的に語ろうという気にはなかなかなれません。

posted by PPFV at 19:25| パリ ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 不定期日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月15日

原発より怖いもの

「ドイツに続き、イタリアも脱原発を決めた。脱原発はヨーロッパの潮流だ。日本はいったい何をやっているのだ」という主張があります。そもそも潮流だから正当性と言えるのか?とか、放射能という未知の不安を解消するために「福島」にフタをするようなことをしていいのか?とか、そのために被災者の生活を犠牲にしてもやむをえないのか?とか、色々考えてしまうのだけども変ですかね。脱原発論のいかがわしさはこの際わきに置いておくにしても、そんな自説を展開したい気持ちが強すぎるのか、同じ国に住みながらその被災者の生活のことなどには思いが及んでいない人が多いような気がしてならないんですよね。私は原発よりそんな熱狂の方がむしろこわい。

以下、個人的には、今や害毒だと思っている阿修羅への投稿記事。
http://www.asyura2.com/11/senkyo115/msg/120.html

「FUKUSHIMA」とか「フクシマ」とか、一体そんな表記に何の記号性を持たせたいのか、まったく失礼な話だと思うのだが。そこで生活するものにとってはあくまで「福島」であり「広島」であり「長崎」だろう。
と、投稿そのものにはそんな感想を持つぐらいですが、それより注目したのはそれにつけられたコメントです。いくつか拾ってみましたが、パターンサンプルとしては好適なのではないかと。よりによってこんなひどいコメントを集めて印象操作かよ・・・などと思われては心外ですが、脱原発しかアタマになくてその先にあるものに思いを馳せることができなかったり、そのことだけが物事の判断基準になったりする人の主張は、表現の違いこそあれ本質的にはこちらの方々と同じようなものです。

原発を止めるには、原発資金で潤っている地域の酪農、農業などの産物の不買運動を起こさないと止める事はできません。かわいそうなどと、情緒的な感情では原発は止まりません。



多くの国民に犠牲者を出した日本が懲りずに根拠の無い原発推進になんてなったら、今以上に世界中から笑いものになります。



次の首相を選ぶ代表選が脱原発派にとって正念場になる。
なぜなら、菅首相以下の首相が選出される可能性があるからだ。
なんとしても、原発推進派の首相の誕生を阻止し、
脱原発派の首相を実現する必要がある。
とすれば、今、名前が挙がっている候補者(?)に対して、
脱原発派は、公開質問状を送って、回答を要求する必要があるだろう。
端的にいえば「20××年に原発を全停止するというロードマップを策定しますか?」という質問だ。
これで、誰を応援するかが決定できる。



日本は核のゴミ捨て場にされるだろう。
もう住めなのだからいいじゃないかと言われて。
核処理が唯一の産業となる。
世界から補助金をもらって命を売って生きていくことになる。
今の青森のように、敦賀のように、玄海町のように。
日本人みんながシャブ中毒患者のように、乞食のように。
それが日本の姿である。

posted by PPFV at 21:20| パリ ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 不定期日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月13日

被災地のために、今一番優先すべき行動は脱原発を訴えること?

それにしても、なんで「サヨクチックな人たち」というのはこうも性急に変革を求めたがるんだろう。性急がゆえにその変革の本質までには目が届かないのも、知らず知らずに誰かを傷つけていることにも気づかないのも、ヘタをすると自分の首さえ締めつけかねないことに気づかないのも、どれもいつもの悪い癖ですね。
脱原発世論はいくら盛り上がっても、昔から脱原発を掲げる政党は相変わらず盛り上がりません。たまに勘違いした人が「瑞穂ちゃんカワイイ」とかなんとか言う程度のことで。
「そんな悠長なことを言っている場合ではない。こうしている間にも苦しんでいるものがいる。とにかく変えることが先だ。話はそれからだ。」みたいな話は過去に何度も聞きましたが、いつもやっていることはチグハグです。とにかく「菅辞めろ」、とにかく「原発やめろ」といった言葉ばかりが聞こえてきますが、ゴタゴタした政局同様、どうにもピンときません。
福島の事故を横目に今後の自国の原発行政を占おうとする諸外国と違って、残念ながら当事国である日本はその前に片付けなければならない喫緊の問題があって、悠長なこと言っている場合ではないことは、その通りです。まずは「被災者の生活支援」「被災地の生活インフラ、産業インフラの復旧」、福島原発周辺地域について言えば「原発の放射性物質放出を止めること(まずこれがなければ復旧の道筋さえ見えてきません)」を最優先になされるべきであると思うのですが遅々として進みません。まずそれらを強力に推し進めるよう政府に求めるようなデモであれば私も大いに賛同できるわけですが。
そしてその後に「脱原発」を訴えるなり議論した方がずっと冷静に日本の将来を見据えた実のある議論ができるのではないかと思いますけどね。まさか原発が大変なことになってる今こそ「脱原発」を訴える絶好機(旬)だなどと不謹慎なことを考えている人はいないと思いますから。

posted by PPFV at 21:02| パリ ☁| Comment(9) | TrackBack(0) | 不定期日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月02日

日本の夜明け?

「政権交代で日本の夜明けだ」
「内閣不信任可決で小沢復権、日本の夜明けは近い」

しかし、こう何度も「日本の夜明け」に立ち会える方々が羨ましい。
まあ、結果「落ち着け、おっちょこちょい」というだけの話なのだが。
posted by PPFV at 15:51| パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | ひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする