政党を「支持する対象」とは考えずに、「使う道具」と考えたら?
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-799.html
いつも前向きな提案をされる姿勢には敬服いたします。しかしながら今回の件については考えを異とするところもありますので、引用させていただきつつ、誤解の無いよう私の考えを若干説明しておきたいと思います。
私は政党の活動方針を「決定し、従わせる」権力は持っていないし、そのような立場にもいないので、こういう問いかけにはあまり悩みません。というか、私のような一般人があれこれ悩んでも仕方がないと思います。
政党の活動方針を「決定し、従わせる」権力もないし、立場にもないとのご指摘はまったくその通りであろうと思いますし、私も現段階では悩む事はありません。しかしながらだからこそその選択には十分な吟味が必要かと思います。
私は、政党を「支持する対象」と考えずに、「使う道具」と割り切ります。それから、政党を「将来にわたって不変の固い一枚岩の組織」とは考えずに、「いろいろな考えを持った議員から成る流動的な組織」だと考えます。同時に、政党は信仰の対象でもないわけです。(公明党が宗教組織が母体になっていること、日本人には一種の「自民党信仰」とでも呼べそうな心理があること、この二つはとりあえずおいときますが...。)つまり、政党全体を単一の教義で統一された固定的な組織と思う必要もないし、もちろんのこと、信仰する必要はない。ただの国民の代表と考えればいい。政党を構成する議員は大勢いるのだから、人それぞれだ、とも。
拙ブログ2008/7/4のエントリー
「新自由主義政党による二大政党制」というある意味最悪の政治体制を待ち望む多くの左派・市民派ブロガー
http://ppfvblog.seesaa.net/article/102155463.html
のコメント欄にて「支持政党を答えてください」との問いに以下のようにお答えしました。
『決して批判をかわすために支持政党を書かないわけではありません。先にお話したように、私は「反新自由主義・護憲」という根本的な立場を踏まえた上で判断をし最も最適と思う政党あるいは候補者に投票をします。現時点では「日本共産党」ということになると思います。「社民党」でも「反自由主義・護憲」という立場から大きく逸脱しているとは思いませんが、私にとって最適の選択ではありません。そういう判断をもって投票する事をもって「支持政党」とおっしゃるのであれば「私の支持政党は日本共産党」ということになります。もちろん他にもっと最適な政党が現れればその限りではありません。基本は「反新自由主義・護憲」という根本的な立場です。
翻って、同じく「反自由主義・護憲」という立場をふだん主張しておられる方々が少なからずおられます。当然そのふだんの主張は非常に重要なファクターであろうと思っていたのですが何故か民主党を「支持」される。「反自由主義・護憲」という立場から言えば甚だ逸脱した選択と言わざるを得ません。それとも「反自由主義・護憲」という立場は「枝葉末節」「小異」なことだったのでしょうか。だとすれば「反自由主義・護憲」などという看板は下される方がよろしいでしょう。いや「反自由主義・護憲」という立場は重要であると言われるのであれば一体政党を支持するとはどういうことなのかと思うわけです。自分の根本的立場を逸脱してでも支持するなんらかの理由をもって支持するのが「支持政党」というのであれば、私には断じて「支持政党」などないということなのです。』
「支持政党」を「政党信仰」と誤解されることは本意ではありません。私の政党に対するスタンスは上記のようなことであり、いわば「使う道具」と割り切っているものです。
しかしながら「使う道具」には「使おう」とする以前に「使える道具」か「使えない道具」かの吟味が必要かと思います。そのためには「今何を言っているか」ということとともに「今まで何をしてきたか」が重要な判定基準になろうかと思います。
重要法案への各党の態度
http://image.blog.livedoor.jp/asaodai/imgs/8/8/88db7769.jpg
特に「憲法関連」「労働関連」「大企業関連」の各法案に対する民主党の態度を見れば誰の方向を見ているのかはおのずと見えてくるのではないでしょうか。はたして「使える道具」なのだろうかと。
そもそも政党の「根本的な立場」がそう簡単に変節されては私としては大変困ったことだと思いますが、民主党ははたして「色んな考えを持った議員から成る流動的な組織」なのでしょうか。いややはり民主党も「根本的な立場」という点では良くも悪くもそう簡単に変節するものではないと思っています。
もちろん他にもっと最適な政党が現れればその限りではありません。基本は「反新自由主義・護憲」という根本的な立場です。
>「使う道具」には「使おう」とする以前に「使える道具」か「使えない道具」かの吟味が必要かと思います。そのためには「今何を言っているか」ということとともに「今まで何をしてきたか」が重要な判定基準になろうかと思います。
ブログ主(PPFV)さんの上記2つのお考えに賛成致します。政党というものは、信仰して支持するというようなものでもありませんし、「反自由主義・護憲」という立場を自分の根本的立場として選択するブロガーなら、ここで示された「今まで何をしてきたか」という重要法案への態度の吟味からしても、民主党を「使える道具」などとは言えないと思うからです。
>「支持政党」を「政党信仰」と誤解されることは本意ではありません。
これは全くの一般論で書きました。PPFVさんに「政党信仰」があると私が見ているということは全くありません。
一方、私は、「使う道具」と書いたので、「(すぐに)使える道具」という意味は持たせておりません。それぞれさびついていたり壊れていたり小さくて使いにくかったりしますが、すべての政党をとりあえず道具と考えます。すると、議員は道具を構成する部品でしょうか。
キリスト教徒でありながらイスラム教を信仰することはあまりないと思いますが、A党を支持して投票ながらB党にも期待を込めて有権者としての要望を伝えることは可能なわけです。
私が言いたいのは、一つの政党に投票するだけではなくて(一つの道具を使うだけではなくて)、一つの政党に投票すると同時に、別の政党にも有権者、納税者としての要望を述べて少しでも意思表明の機会を広げよう(複数の道具をとにかく使おう)ということです。PPFVさんが仮に共産党に投票するとしても、民主党にも電話や投書を通じて要望をぶつけることができますし、それだって役にたつということです。共産党がすぐに議席を大幅に増やす見通しは、残念ですが現実的に大きくないと思っておりますので、共産党を支援するにしても、それだけでは不十分で、民主党にも少し考えを改めてもらわなければならないと思います。PPFVさんは、「民主党は変わらない」とおっしゃるのかもしれませんが、民主党にはたらきかける価値はあると思います。
民主党が自民党と同じような新自由主義政党だとしても、民主党議員の中にはそうではない人たちもいますからそういう議員を励ますこともできますし、新自由主義や自民党に近いスタンスの人に対してだって、多くの有権者がそれとは反対の政策を望んでいることを知らせることは必要だと思うし望ましい、と思います。
今使えない道具なら、少しでも使える道具になるように部品を交換したりサビを落としたりして修理する、そういうことも必要ではないでしょうか。一方、性能はなかなかよいけど小さくて手になじまない道具は少しずつ大きくして使いやすくすることも必要です。
劇的に政治を改善することはできないにしても、少しずつでも改善しようという目標をもって、民主党を改良しようとすることは必要ではないでしょうか。
そういうことを言いたかったのです。
>「新自由主義」の言葉は知らなくても、「わしらの苦しみを解消すべく」との思いでそれにNOを突き付けようとしたはずの有権者が、結果同じく「新自由主義」を標榜する民主党に投票してしまうことほど悲しいことはありません。したがって「反新自由主義・護憲」の立場から「民主」を批判し、その実体をわかってもらうよう努めることは、私が思う政党の責任ある態度としては当然のことと思う次第です。(PPFVさん、7月18日)
>PPFVさんが仮に共産党に投票するとしても、民主党にも電話や投書を通じて要望をぶつけることができますし、それだって役にたつということです。共産党がすぐに議席を大幅に増やす見通しは、残念ですが現実的に大きくないと思っておりますので、共産党を支援するにしても、それだけでは不十分で、民主党にも少し考えを改めてもらわなければならないと思います。(村野瀬玲奈さん、7月23日)
>民主党が自民党と同じような新自由主義
>政党だとしても、民主党議員の中にはそう
>ではない人たちもいますからそういう議員
>を励ますこともできますし
「今何を言っているか」ということとともに「今まで何をしてきたか」を見る限り、彼らは言行不一致で到底信用できないと思います。
PPFVさんの分類に照らせば、村野瀬さんは「オレオレ詐欺被害者タイプ」でしょうかね。
>新自由主義や自民党に近いスタンスの人
>に対してだって、多くの有権者がそれとは
>反対の政策を望んでいることを知らせる
>ことは必要だと思うし望ましい、と思います。
いえ、彼らはそんなことはとっくに承知しています。その上で、
「如何にして、多くの有権者を騙しながら、新自由主義を維持するか」を考えているのです。
「民主党議員の中で新自由主義に反対している人たち」は、本当に反対なのではなく、反対の振りをしているだけで、実は新自由主義賛成者とグル、多くの有権者を騙すためのサクラなのです。
それは「今まで何をしてきたか」を見れば明白です。従って、
>民主党にも少し考えを改めてもらわなけ
>ればならないと思います。PPFVさんは、
>「民主党は変わらない」とおっしゃるの
>かもしれませんが、民主党にはたらきかけ
>る価値はあると思います。
>今使えない道具なら、少しでも使える道具
>になるように部品を交換したりサビを落と
>したりして修理する、そういうことも必要
>ではないでしょうか。
「今まで何をしてきたか」を吟味しない、あるいはすぐにコロっと忘れてくれる多くの有権者がいる。
「これからもっとよくなる」という宣伝で「今まで何をしてきたか」から目を逸らさせ、多くの有権者の学習を妨げるのに協力してくれる党外のサクラ役のサポーターもいる。
そういう状況で詐欺稼業を巧く続けていられる限り、民主党は変わりません。
まあ、自民党も然りですが。
各局面での態度もしかりですが、政党を評価する場合、その「はじまり」に着目することも外せません。狼が羊を生むことがありえないように、多様な考えがあるとはいえ政党の総意としてどちらを向いた政治を目指すのかなどという根本的な姿勢は変わりえないと考えます。仮に民主党内に「反新自由主義」な議員がいたとしても、それではこれまでの党の決定に際していったい何ができ何をしようとしてきたのかということなのです。結果、なお民主党を支持したい左派・リベラルな方々の唯一の「頼みの綱」さらに言えば「逃げ口上」になっているに過ぎないのではないかと思うわけです。
「政党信仰」に関しては私の方もおおむね一般論として述べたものです。常々無党派を名乗っているのはそのためです。誤解を与える表現失礼しました。
お考えは十分理解いたしました。またエントリーでも述べました通り、前向きに提案される姿勢には敬意を表しますとの言葉には偽りないところではありますが、私の考えとは根本的なところで違いがあるようです。
私の考えは「そもそも使う道具が違う」と。先のmico_tenarさんへのコメントで述べた通りです。
投票とは別に電話や投書を通じて要望をぶつけるというご意見も一理ありますが、であればまさに政権与党である自民党にぶつけるほうが手っ取り早いという気もします。
しかし考えなければいけないのは、たとえば「派遣労働」の問題がこれほどまでにクローズアップせざるをえなくなったのは他ならぬ「大幅に議席を増やす見通しが現実的には大きくない」共産党によるものだったということです。このことは、数少ない議席では政治は変えられないということが迷信だったということに他なりませんし、わずかな議席増でもさらに政治を変える可能性は大いにあるということでもあると思うわけです。
>ただし、政党助成金を唯一拒否している共産党まで含めてすべての政党を「道具」として位置づけることに、多くの共産党支持者(党員を含む)の方々からの賛成が得られるかどうかはわかりませんが…
う〜む、確かにその通りですね。そこまで考えがいたりませんでした。一考の必要ありですね。
しかし、よくよく考えて見れば支持できないほとんどの政党にだけ「政党助成金」として金銭援助してるというのもまこと腹立たしいことですね。
>>ただし、政党助成金を唯一拒否している共産党まで含めてすべての政党を「道具」として位置づけることに、多くの共産党支持者(党員を含む)の方々からの賛成が得られるかどうかはわかりませんが…
>う〜む、確かにその通りですね。そこまで考えがいたりませんでした。一考の必要ありですね。
一党員の私としては、「えっ、そう?」という感じで読みました。政党は、ある場面では道具で構わないと思います。自らの利益のためだったり、あるいは目指す何かのためだったり、何でもいいですけど利用していっていいんじゃないでしょうか。そういう意味では民主党だって色々な場面で利用できるかな。介護報酬はぜひとも上げてほしい。ちなみに私が一番私のために道具として利用してきたのは正に共産党です。
それで、利用することと支持・信頼・投票などはまた別の問題だと思っています。こういう考え方は冷たいでしょうかねぇ?
うーん、的外れなこと言ってないか、不安。
私は共産党に投票したこともありますし、共産党の議席が伸びることと共産党議員の活躍を望んでいますが、それだけで安心するわけにはいかないから、できることは何でもやりたい、民主党や民主党議員にも言うべきことは言おうという考えを特に強調しています。もちろん、民主党に言うべきことを言うことと自民党や公明党に言うべきことを言うこととは互いに矛盾するわけではありませんから、何党にだって言うべきことを言うことはできます。
>多くの有権者の学習を妨げるのに協力してくれる党外のサクラ役のサポーターもいる。
この視点にはなるほどと思いましたので、今後自分の考えに織り込んでいきたいと思います。そうなると、共産党はどうやって「一般有権者の学習」をうながすのか、その方法が重要になると思います。
>PPFVさんの分類に照らせば、村野瀬さんは「オレオレ詐欺被害者タイプ」
ご忠告ありがとうございます。でも、初対面の人にいきなりこういう言い方をするというのは正直言ってあまり感じがよくないと思いました。反感を買ったら逆効果にならないでしょうか。
ひとまずこちらでのやりとり(URL)を私のブログに貼らせていただいて政治を少しでもマシなものにできるよう、次の考えを練るための材料にさせていただこうと思います。
contack さん、はじめまして。
だから、私も「多くの共産党支持者(党員を含む)の方々からの賛成が」と表現しました。できることなら党員自らが、「科学的社会主義」という精神的価値や「日本共産党」という社会的価値を「国民」のための価値ある道具として、党員・支持者および国民とともに、そういう意味での道具として利用しながらさらに有効なものにしていくというあり方を、一党員としての私も望ましいものと考えています。とにかく、「利用すること」と「支持・信頼・投票など」を区別できることは、一つの大切な能力であるとも思われますから…。ゆえに、それは決して冷たい考え方ではないでしょう(補足:私は模範的党員ではありません)。
いやー、すみません。どうにも私の口が悪くて。
>何党にだって言うべきことを言うことはできます。
それはそうですが、民主党や自民党に言っても無駄というか結局は徒労になります。いわば、馬の耳に念仏です。
彼らを道具として使うことができるのは、財界であって、多くの有権者ではありません。
PPFVさんの仰る「そもそも使う道具が違う」とは、そういうことです。
その利益を上げるやり方はとても露骨であり、とても欲得にあふれています。横で見ているとこっけいでさえあります。そして、得る利益は膨大であり、うらやましくもあります。
ただ、その利益を得るために仲間同士で本当に深く信頼しあい、協力しあっています。そして、しっかりと敵を味方をわけて考えており、その面でいえばとても紳士的であり、賢人であると言えます。
その賢さは、権力者として弱者を支配するに十分ともいえるかもしれません。
その権力者から、権力を奪おうとするなら、それに勝る賢さと惰性を廃した成長を自らの中でもたなくてはならないと思います。しかし、公安からのうそ情報におどらされたり、弱者が弱者を叩くようなことを見逃したり、どう考えても誰に責任があるのかが明白なのに、目を閉ざして思考停止したり、おかざりにのみこだわったり、権威者のうそをそのままうのみにしたりと前衛といわれている人たちの間に目を覆いたくなるような退廃堕落が蔓延していることも事実。それを知らないから、とんちんかんなことを言っていることも、痛い。だから共産党とは距離をとったほうが無難だとか、無視しているしかないと思われてもいるのだと思う。
小さなことを放置して、取り返しのつかない大きな問題になって、すべてにかん口令をひき、一般の党員は一切なにも知らされない。党員はなにも知らないから、問題が起きていることもまったくわからない。
自己欺瞞をしているとうすうすきがついているからこそ、中途半端なことしかできない。中途半端なことしかできないのに、ある日突然うまくいくと夢想している党員も多いだろうが、私は、妄想を抱いて、目標と行動が反対方向を向いている間はうまくいかないと思う。
党員の人が早く全国的に起きている問題を自分たちの問題だと気づくべきだと思う
人権を蹂躙している幹部が多数おり、それを傍観している党員が多くおり、泣き寝入りしている党員が多数おり、そのために党内がばらばらになっているという病巣に気づき、全党員が全国で起こっている人権蹂躙問題を自分たちのこととして傍観者から脱することが、日本国民にとっても必要と感じる。
党内の人権蹂躙事件を党員は傍観者になるのではなくて、被害者の立場にたって悪質な幹部に反省をせまるべきであろう。そうでなければ共産党は、冷めためで見る党員同士のばらばら状態をなんともしようがないだろう。事実を隠すのではなくて、党員たちの自覚を信頼してあきらかにすることが大切だと思う。
共産党は、無数にある人権蹂躙事件を隠せない状態になっていることを自覚して、生命をかけて、重要な人権蹂躙体質を謝罪する勇気をもってほしい。そこにしか、再生の道はない。
うそをついて党員同士がだましあう、そういう状態をなくすべきだろう。
どれだけ、共産党がそんなことはないと言っても、それがうそだということはほんの少しでも注意してみる日本人なら、まるわかりだと思う。
こっそりと悪事をなす幹部を多数見るのは嫌なんだ。嫌なんだよ。
こちらこそご無沙汰しておりました。
やはり一無党派として各政党を眺めていたいと思う私ですが、政党助成金に頼らない共産党にたいして簡単に「道具」と言ってしまうのは多少の後ろめたさを感じた次第です。少なくとも党員あるいは支持者の方々の浄財(といっていいのかな)でその運営が維持されているわけですから。それがなければ利用すべき道具も存在し得ないわけで。
「オレオレ詐欺被害者タイプ」のお話は、村野瀬玲奈さんは想定に入っておりません。取り上げておられるエントリーを拝見しても、あるいは民主党に対しても疑義があれば何らかのアクションを起こそうとしておられるわけですから当然です。
ただあの話が当てはまるであろう方が多くおられることも事実で、民主党が掲げる「国民の生活が第一」という看板がはたしてどういう形で実践されているかの検証もなく、むしろその看板を踏みにじると言ってもおかしくない態度に何の言及もないことに「批判をこめて」申し上げたことです。
また、私は「提案なき批判」であっても「行動なき批判」であっても、あるいは「前向きではない批判」であっても「おかしいと思ったことに対する批判」は変わらず大切なものであると思っています。「提案なきこと」「行動なきこと」「前向きでないこと」をもってその批判を封じることは許されないと思っています。
今後とも、私なりの何らかのアクションを取ることは変わりありませんが、当然限られた時間の中でのことですので、優先順位が重要であることは言うまでもありません。「自民党」「公明党」あるいは「民主党」に対して何らかの意見をするということは私にとっては「果てしなく遠い道」に思えます。私にとって現状もっとも優先すべきアクションは反新自由主義・護憲を望む人が「民主党」に期待し流れていってしまうのを思いとどまってもらうことです。
しかしながらナルニアさんのコメントにはどう答えればいいのか正直困ってしまいます。
何らかのお怒りがあることは伝わってきますが、こう漠然とした話では、否定もできませんし、当然ながら信用するわけにも行きません。もちろん共産党が完璧な組織だなどとは思っていませんが何ともです。
短期的にはそうだろうと思います。民主党が信用できないという考え方もわかります。私も民主党を「支持」しているわけではありませんし、民主党に期待を寄せる一般の人も心から支持している人は多くないはずです。でも、民主党の代わりに共産党はどうかといえば、衆参合わせて16名の国会議員ではできることは非常に限られています。
たとえ自民、民主が同じネオリベ勢力であっても、そこであきらめていて何が変わるのでしょう、という思いが私にはあります。今日明日ですぐに劇的に変わることはなくても、次の世代のために地道に広く種をまく作業なしには社会も進歩しないし、共産党の活躍の場も広がらないと思います。
どの時代でも支配勢力は圧倒的な力を持っていましたが、人類は長い歴史の中で少しずつ進歩してきました。はるか昔、奴隷制度が一般的だったとき、支配階級に何を言っても無駄だ、と奴隷があきらめ続けていたら今も奴隷制度が一般的なままなのではないでしょうか。
私が民主党に注文をつけようと言うのは、現在の参議院で自公勢力が過半数を割っている状況の中、民・共・社・国でとにかく共同歩調を不完全ながらとった実績があるからです。政界地図が塗り変わっても自民党と共産党が共同で法案を提出することはないでしょうが、民主党と共産党が共同で法案を提出することはあったわけです。だからとにかく民主党に注文をつけてみようと私は提言しています。意思表示をしなければ状況はさらに悪くなるのではないでしょうか。たとえば、民主党への投書が無駄になるとしても、ブログにコメントを書く回数を一度減らすくらいで一回投書できると思うのですがいかがでしょう。笑
民主党に注文をつけることが無駄だと確信している方を説得できる言葉を私は持っていません。でも、民主党に注文をつけることが無駄ならば、共産党に期待して私が一票を投じても何も変わらない、という考えもありえることになってしまいます。共産党に投票しないで民主党に投票せよ、というのではないのです。共産党のわずかな議席増でもさらに政治を変える可能性は大いにあると信じるなら、共産党に投票したうえで民主党に注文をつけることはその可能性をもう少し大きくする、と考えることもできると思います。
>私にとって現状もっとも優先すべきアクションは反新自由主義・護憲を望む人が「民主党」に期待し流れていってしまうのを思いとどまってもらうことです。
はい、それはその通りだと思います。盲目的に民主党に投票するのではなく、監視と注文と批判を怠るなということに異論はありません。民主党に投票して一件落着、ではありませんね。自公政権を終わらせた後、そこからやるべきことはまだまだあります。たとえば、どうやって共産党の意見をもっと国政に反映させるか、とか。
>でしょう
諦めようが諦めまいが、彼らの新自由主義は変わりません。長期的に不変です。
>次の世代のために地道に広く種をまく
>作業なしには社会も進歩しないし、
>共産党の活躍の場も広がらないと思い
>ます。
それは、小選挙区制をやめるとか、一票の格差を是正するとか、選挙運動の妙な規制を廃止するとかであれば、変わりようもありますが。
自民党も民主党もそんなことをやる気はありません。彼らに言っても無駄です。
>奴隷制度が一般的だったとき、支配階級
>に何を言っても無駄だ、と奴隷があきらめ
>続けていたら今も奴隷制度が一般的なまま
>なのではないでしょうか。
「支配階級に何か言うこと」と「支配階級を倒すこと」は別です。
「何を言っても無駄だから諦めて受け入れる」と「何を言っても無駄だから倒す」も別です。
私は、自民党も民主党も「何を言っても無駄だから倒す」べき敵である、と考えています。
民主党は「何か言えば新自由主義を変える」、などとは全然認識していません。これは彼らの過去の言動と背信行為を吟味した上での評価です。
新自由主義反対者が民主党に対してそのような幻想を抱いている限り、新自由主義反対者はいつまでも騙され続ける、いつまでも新自由主義から脱することはできない、と思います。
>民主党に注文をつけることが無駄ならば
新自由主義反対者が新自由主義から脱することを望むならば、民主党への幻想を捨て、無邪気にあるいは下心を持って民主党への幻想を振り撒いている連中の宣伝のインチキを明らかにしてやる方が、はるかに建設的です。
>共同歩調を不完全ながらとった実績
mahounofuefukiさんの「世界の片隅でニュースを読む」が、この記事にトラックバックされていますが、私の評価はmahounofuefukiさんと同様です。
毎度毎度肝心なところで自民党と握手する民主党は到底信用できません。
俺は、基本的に共産党の政策を支持していますが、そのスターリニズムを大いに危惧しています。
そして、日本国民に「共産党」アレルギーがある限り、未来永劫に政権奪取はムリだと考えます。
そこで、民主党を消極的に選択せざるを得ない。
いま、確実に政権交代できるのは民主党です。しかも、かなりの確立がある。
民主党には前原のような自民党右派よりもタカ派もいるが、好き嫌いは別として横路(俺は大嫌いですが)を軸とした護憲派もいるわけです。
まずは、自公から政権を奪取し、それから民主リベラルを応援し、党内を変えていくのが現実的だと思います。
俺は、派遣労働者として、底辺の労働者と仕事していますが、彼らのなかで、民主党に投票する者はいても、共産党に投票する者は皆無だということも知っていただきたいことだと思います。
底辺で働く労働者に支持されない共産党。それはどうしてなのか、ということも考えていただきたいと思います。
>共産党は民主党を抱き込むとゆうか、
>巻き込むような戦いをすべきだ。それ
>っくらいの土性骨がなくては、革命
>政党ではない。
>二大政党制にNO!と言いましょう。
民主党がマニフェストに「二大政党制をつくり上げるしかない」と大書している以上、非現実的な提案だと思います。
>「共産党躍進で政権交代へ!」この
>主張でしょう。
>「比例区は共産党」。共産党が仮に
>倍増するような大躍進を果たせば、
>民意は左に在り。やたら民意を気に
>する、それは美点でもあると僕は考え
>てる、民主党の重心も左に傾くだろう。
>あなたが応援している民主党内の左派
>勢力の発言力も増すだろう。
民主党のマニフェストには、
「政権選択が可能な選挙を実現するためには、小選挙区選挙をより重視すべきであり、また、厳しい財政状況を考えても、国会議員には率先して効率化に努めることが求められています。このような観点から、民主党は衆議院の比例議席180中、80議席の削減を提案しており・・・」
とも書かれています。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-11-22/2007112203_01_0.html
仮に小選挙区制を廃止して完全な比例代表制にするなら、共産党は4倍増くらいにもなりえますが。
民主党の主張を別の言葉で言い換えれば、「政党は民主党と自民党だけでよい、共産党などは国会から消えるべし、いないも同然になるべし」ということでしょう。
従って、
>新自由主義・改憲路線は、米国の要望
>であり財界の要望です。戦いの要諦は、
>これに真っ向からNO!と言える共産党
>を主軸に置いて、そこに民主党をいか
>に絡ますか、引きずり込むかだと確信
>します。
BLOG BLUESさんの描くような「共産党が民主党を抱き込む」シナリオの実現可能性は絶無であると思います。
例えば衆議院の議席が仮に、
民主35:自民30:公明10:共産16:その他9
という比率になったとしても、民主党は共産党と絡む選択はしないでしょう。
民主35:自民30:公明10:共産16:その他9
という比率になったとしても、民主党は共産党と絡む選択はしないでしょう。
私も、そう思います。
なかなか時間が取れずレス遅くなり失礼しました。
>自公政権を終わらせた後、そこからやるべきことはまだまだあります。
>たとえば、どうやって共産党の意見をもっと国政に反映させるか、とか。
本日のエントリーでも述べましたように、政権交代後を私は大変危惧しています。したがって私にとって「まずは政権交代」という考えはそもそもありません。共産、社民の議席を一議席でも増やすこと、それが地道でも確実に政治を良い方向に修正する道筋だと思っています。
久しぶりにコメントいただき嬉しいです。
スターリニズム・・・冗談ぬきで私はほんとそのあたりの話は良くわからないんですよ。しかし民主党の有り様が果たす役割を思えば、まず危惧すべきは政権交代後じゃないでしょうか。ましてや共産党の政策を支持されているのですから。派遣労働の問題にもっとも鋭く切り込んでいるのが共産党であることも間違いのないところだと思っています。
>俺は、派遣労働者として、底辺の労働者と仕事していますが、彼らのなかで、
>民主党に投票する者はいても、共産党に投票する者は皆無だということも知っ
>ていただきたいことだと思います。
だとすれば、民主党の問題について声を上げることがますます重要になろうかと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
今はじめて気づいたのですが、上記の2つのハンドルネームが何か似ていることに…。
latter_autumnさんは、BLOG BLUESさんのブログにコメントを書き込み、なかなかエキサイティングなんですが、私はフルオープンというように、自由闊達にはなれません。非共産党員という立場の方が自由な議論ができるという利点があるのではないかと思っています。PPFVBLOGとBLOG BLUESという2つのブログも名前も似ているようです。相互にリンクし合っているのでしょうか?BLOG BLUESさん、私だって共産党の躍進を願っていますよ。
私も共産党が躍進してくれればこの国の政治もかわるだろうなあと思っています。
しかし、一朝一夕に大躍進など思ってもいませんし望んでもいません。そもそも戦略論など嫌いですし、ムードでどうこうなったとして、その後は知れてるんじゃないかと。リスク管理も重要です。やはり地道なものだと思っています。今まで積み上げてきたものが地道なものであったように。