2004年07月13日

その政党は今まで何をやってきたのか

いつも気になって拝見しているブログがあります。
たびたびのご紹介で恐縮です。
これでいいのか?

「注目」の候補 という記事で、選挙報道のあり方に問題提起されています。

確かに普段の報道のあり方をみていると、「投票率を上げたくない」政権与党の意思を反映していても不思議ではありません。少し話しは広がりますが、学校教育においても、政治に関心を持たせるような授業など知りませんし、私自身受けた記憶もありません。そんな状態で20才になって、選挙権を与えられ、誰に投票したらいいのかわからない・・・当然と言えば当然のことです。この流れにも何らかの意思が反映されていてもやはり不思議ではありません。

また同記事にリンクがはられている 選挙を棄権する、ということ というコラム


第一章 投票率を下げるような報道
  まず最初に、なぜ人は選挙に行かなくなったか、という事について考えてみる。
 選挙期間中のマスコミの報道は、建前としては「不偏不党」のようだ。その結果(?)普通は各政党の発言を併記し、客観性のある報道をこころがけているようだ。
 で、「不偏不党」の報道をした結果どうなるか。普通の報道なら各政党の言うことを併記する。その政党の「公約違反の実績」は考慮しない。
 当然ながら、政権党はマスコミ用の「公約」では自分にとって不利なことははぐらかそうとする。そういうのもそのまま報道すれば、「争点がはっきりしない選挙戦」になってしまう。それにより、有権者は「どの政党も同じような事を言っている」と誤認してしまう。
 さらにマスコミは、批判的な報道も「公平」に行う。「結局どの政治家もダメ」的な報道である。そんなものを真に受ければ、「誰もダメなのだから投票しても意味がない」と思ってしまう人が出てくるのも無理はない。
 そしてとどめが投票後の報道だ。低投票率についてふれたあと、他人事みたいに「争点がはっきりしなかったのが原因」などとしらばっくれるのだ。争点のなかった選挙などない。ただ、争点が明確化されると都合の悪い勢力が、争点をごまかそうとし、マスコミがそれにあわせた報道をしてしまっただけなのである。ついでに言えば、仮に本当に争点がなくたって、選挙に行かないでいい、などという事はない。
 選挙報道でマスコミがすべき事は、「今、何を言っているか」よりむしろ「これまで何をしてきたか」だろう。特に前回の選挙から今までの間に「公約した事をどれだけ実現したか」「倫理面で問題はなかったか」などを整理して報道すればいいのだ。各政党・候補者の主張などは、選挙公報にまかせておけばいい。マスコミの使命は「事実」を報道する事だ。そして選挙における明確な「事実」は「今何を言っているか」ではない。「今まで何をやってきた上で何を言っているのか」なのだ。


まさに、その通りと思います。私もそこに拘りたいです。何をやってきたかです。マスコミに限らず、どうもそこのところの議論が抜け落ちていて、釈然としない思いをすることが良くあります。特に共産党への評価については、(私には小難しい)イデオロギーがどうのこうのとか、昔の体制を引きずっているとか、言うことは正しいけど理想論だとか・・・批判が漠然としていて私にはよくわかりません。かといって明確な問題点の指摘があるかといえばそれもない。実体験、あるいは生活に根ざしたところでの「実績」として最も身近に感じるところがあるので、なおさら不思議なところです。

また、第三章には昨日私が書いた記事をまことに的確に書かれています。(一通り見たつもりだったのですがこのコラムは見逃しておりました・・・昨日の駄文お恥ずかしい)

第三章 棄権=白紙委任
  結局、棄権する事は、政治家がより好き放題な事をする事にお墨付きを与えることでしかないのだ。与党に投票する事は「現在の政治を承認する事」の意思表示になり、野党に投票する事は「現在の政治を承認しない事」の意思表示になる。それに対し、棄権する事は「今後も、政治家が何をやろうとお任せします」という意思表示になるのだ。
  その結果推進される政治のもとで、棄権者のみが被害にあうならまだいい。しかし、政治の結果はすべての国民に影響を与える。その結果、棄権しなかった人までが棄権した人の「白紙委任」に迷惑をこうむってしまうのだ。
 そういうわけで、どこに投票をしてもいいから、棄権だけは絶対にしないでいただきたい。


まさにその通り。コメントのしようがありません(^^;;;
posted by PPFV at 02:30| Comment(10) | TrackBack(3) | 不定期日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
たいへん共感して、2つもTBを送ってしまいました。悪しからずご了承ください。これからもよろしくお願いします。
Posted by まきこ at 2004年07月13日 07:09
トラックバックありがとうございました。
正直言えば、また政治のわかってる人達に
「投票しに行きなさいと言われてしまった」
と思ってしまいました。(苦笑

文章拝見しましたが、ハッキリ言って
これは政治の裏も表もわかっている人達の意見です。
政治のわからない私のような人にとっては
失礼ですが「何のことやら・・・」ですね。
Posted by Daisy at 2004年07月13日 11:27
Daisyさん

「投票に行きなさい」などという気は毛頭ありませんです。

そちらの記事の

>でも、正直20歳になったところで
>政治のことなんてぜ〜んぜんわからなかった。
>だって20歳になるまでに、比例代表制度とか
>選挙権がもらえることとかは学校で教えてくれても
>日本の政治について詳しく教えてくれる人なんて
>いなかったもん。学校でもやらないし。
>
>それなのに
>20歳になりましたね、おめでとう、選挙権をどうぞ
>↓
>ハイ、○日に選挙です 投票しに来て下さい
>↓
>選挙に行かないなんて非国民だ!
>こんなに理不尽な話、ないよね。(苦笑
>毎回いろんな芸能人を宣伝に使って
>『投票に行きましょう』だけ言われても
>行けませんな、これじゃ。

というところに、「まったくその通り」と思いましたのでトラックバックさせていただきました。
それだけです。
誤解を招きましてお詫びいたします。
ちなみに、私はそういうことをちゃんと教えてくれるであろうところに投票しました。では。
Posted by PPFV at 2004年07月13日 12:19
まきこさん、はじめまして。

トラックバック、またコメントいただきありがとうございます。
記事拝見いたしました。とても共感するところばかりです。小選挙区制度導入時にはいろいろ議論ありましたが、いつの間にかあまり語られなくなりましたね。選挙制度の問題はじめ、いろいろ伝えることが大事だと私も再認識しています。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。
Posted by PPFV at 2004年07月13日 12:25
PPFV 様
いつも本当に有難うございます。
なんだか、読んでいて恐縮してしまいました。
これからも、引用に足る文章を書けるよう、努力いたします。

ところで、Daisy様、
私は(おそらくPPFV様もですが)、別に政界やその裏に
いるわけではありません。普通に生活しながら、報道を見て、
思ったところを書いているだけです。
あと、私もDaisy様の「投票に行かない論理」については
大変参考になりました。
Posted by OONO at 2004年07月14日 01:19
OONOさん、コメントありがとうございます。
こちらこそいつもありがとうございます。

ご推察の通り、私も政治に精通しているなんてとんでもないです。特定の政党に属しているわけでもありませんし、あくまで生活のなかで、おかしいと思うことにちょっと声を上げたいと思っているだけで。
Posted by PPFV at 2004年07月14日 03:21
私が、選挙に行った理由は『自衛隊問題』と『憲法改正』に危機感を感じたからです。
政治に詳しくなくても興味を引くような問題が あれば 真剣に考えるんですよね。
中学生の娘ですら『戦争は、嫌だから選挙は 行かなきゃ』って思うようになった位ですから・・。

私としては、選挙後のマスコミのはしゃぎようが 理解できません。
あんな報道ばかりだから 知名度の有る候補者を各党が 立候補させるんだと思うんですよねぇ。
知名度があって内容もある人なら良いんですけどねぇ。
Posted by サファイア at 2004年07月14日 11:25
サファイアさん、コメントありがとうございます。

そうですね。『問題』を『問題』と捉えることは大事ですよね。そのきっかけはやはり近くにそのことを語ってくれる人がいるということなんでしょうか。
マスコミは相変わらず、知ってか知らずか、本質をはずした話題が大半を占めてますね。
Posted by PPFV at 2004年07月14日 22:20
>確かに普段の報道のあり方をみていると、「投票率を上げたくない」政権与党の意思を反映していても不思議ではありません。

不在者投票の条件を緩和したり、期日前投票とかの法律を作って、投票しやすくしたのは、ほかならぬ与党なんですが、どう思われますか?
現行の政治や報道にご不満がおありなのは、わかりますが、
与党が低投票率にしたいから、政治に無関心になるような報道・教育をさせているかのように言うのは、
あまりにも強引な陰謀論ではないでしょうか?
報道も教育も現場の教師や記者が変えられるわけですから、そういうことまで政治のせいにするのはやりすぎのように思います。
Posted by 素朴な疑問 at 2004年08月11日 20:21
素朴な疑問さん、コメントありがとうございます。

不在者投票の条件緩和、期日前投票等に関しては、一言で言って大勢に影響がないとの判断だと思います。
不在者投票者の政党別内訳のデータなどあると面白そうですね。あくまで推察の域は出ませんが。
でも本当に投票率上げたかったらいくつか方策はありますよ。
・義務化
・各党の政策、過去の実績(公約違反を含む)をわかりやすく具体的に報道
ほかにも色々ありそう。

強引な陰謀論かどうかは、記事の内容をよく読んでいただき、思い当たる節がないかもうちょっと考えてもらえませんか。
ちなみに素朴な疑問さんは、過去そういう教育を受けた覚えおありでしょうか?
また、強引とおっしゃる点、具体的にご指摘いただけるとありがたいです。

>報道も教育も現場の教師や記者が変えられるわけですから、

これについては、失礼ながら全く現状を認識されていません。ご希望でしたら参考文献少しはご紹介できます。
Posted by PPFV at 2004年08月12日 15:03
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

罠と知りつつ投票に行こう
Excerpt: やっぱり書こうと思ったことは殆ど書けなかったな。ほんとは、今の日本の選挙が罠であるということについて、もっと書きたかったのに。選挙は、本来のあるべき姿とは違って、この支配をカムフラージュする、民主的に..
Weblog: たまごの距離
Tracked: 2004-07-13 07:05

私たちにできること
Excerpt:  私たちにできることといえば、知り、知らせることなのではないか。騙している彼らを取り囲む私たちが、みんな本当の事を知っている、という状態。こんなイメージか。
Weblog: たまごの距離
Tracked: 2004-07-13 07:08

・・・もうほっといて欲しいの(涙)
Excerpt: 昨日の『投票に行かない権利』に +++ PPFV BLOG +++さんから トラックバックしていただきました。 ありがとうございました。 ん〜、また選挙の話なの?(ToT) 難しい話は楽しくなくなる..
Weblog: Arcobaleno Blog
Tracked: 2004-07-13 12:06
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がない ブログに表示されております。