ビルトッテンからのレター
No.567 世界支配のためのイラク攻撃
http://www.ashisuto.co.jp/corporate/rinen/totten/ow_text.php?A=1&B=576
2003年3月28日付けの記事です。
改めて読んでみて、的確な指摘だなと。しかし、マスコミも含めて世間は耳を傾けようとしませんでした。
この時点で何らかの意思表明なりアクションがあったなら、いくらか状況も変わっていたかもと思う反面、
大量破壊兵器など何もなかったことが暴露された現在に至っても、その攻撃の正当性を譲らないアメリカ
政府の態度にうんざりしたりもするのです。
3月7日、国連主任武器査察官ハンス・ブリックス氏が国連安保理で報告を行ったがメディアはその報告に
ほとんど言及しなかった。理由はその報告がブッシュ政権が望んでいたものとは全く反対の内容だったから
である。ブリックス氏の報告は事前通達なしにイラク上空を査察機が飛行すること、イラク科学者との個別イ
ンタビューを認めることなど、多くの点でイラクが査察に協力していることを強調していた。またブリックス氏は
査察を続けるべきだと言っていた。
とかく時がたつと忘れがちですが、この事実はしっかり記憶しておく必要があるでしょう。「イラクは最後まで査察に
協力しようとしていた。」「そしてブリッグス氏は査察を続けるべきだと言っていた。」
おそらくアメリカは近いうちに、ブリックス氏も、また湾岸戦争以降の執拗な査察でも見つからなかったイラク
の大量破壊兵器を「発見」するか、または「証拠」を見つけたというであろう。そしてそれを、イラク攻撃を正当
化するものとして攻撃に反対した国や人々に提示するだろう。米軍にとってイラクの大量破壊兵器を発見した
「証拠」を出すことは容易なことだろう。なぜならその証拠を米軍がこっそり置けばよいだけだからだ。そして
「証拠」さえあれば自分たちのイラク攻撃は正当化されるのだから。証拠のねつ造ほど腐敗した正義はない。
しかし世界を支配するためなら、アメリカはそれすらいとわずに行うのであろう。
米軍にとってイラクの大量破壊兵器を発見した「証拠」を出すことは容易なことだろう・・・・私もそう思います。
それだけに、今回の「大量破壊兵器はなかった」とする報道(かりになかったとしてもマスコミこぞって無視して
も不思議ではない)には少し奇異な印象をもちました。次なる一手はいったい何なのか・・・。
先日の拙ブログの記事、『転載/米国はイラク脱出準備を完了したか』で取り上げた「アラブの声ML」の記事に
よればそれは「米軍撤退の準備」ではないかとのことだが。
また、トラックバックさせていただいたので、ごあいさつさせていただきます。
そちらにも書きましたが、ビル・トッテン氏のアナーキーな正論には、驚きの一言。じっくり熟読させていただきます。
米軍のイラク脱出問題。
結局のところ、いまのような力の支配をつづけている限り、イラク国民が、手を振って感謝とともに米軍を送り出す、ということは「絶対に」あり得ないわけで、結局、どこかで、不名誉な撤退をするしかないということなのだと思います。ベトナムの時のように尻尾を巻いて逃げるか、パレスチナのように傀儡政権による力の支配を続けるか・・・あと、沖縄化というのもあるか。
どっちにしても、ブッシュ(とブレアと小泉)の犯罪のツケをイラクと世界は、今後100年にわたって払いつづけなくてはいけないということですよね。現状においては、実現の可能性が0.1%しかないとしても、私は言いつづけたいと思っています「ブッシュ(とブレアと小泉)を国際法廷へ」。
コメント&TBありがとうございました。
ビル・トッテン氏の話はたびたび引用させてもらっていますが、多岐にわたって語られる氏の考えには非常に共感するところ多いです。当初、驚きだったのは彼が一企業経営者だということ。それも会社のHP上で、なかでも企業理念のコンテンツにて語られているんですね。
>現状においては、実現の可能性が0.1%しかないとしても、私は言いつづけたいと思っています「ブッシュ(とブレアと小泉)を国際法廷へ」。
まったくです。また新たな戦争責任を抱えたとも言えるのではないでしょうか。