2004年10月23日

黒でも白でもなくて灰色?いえ問題は黒の大きさ〜南京大虐殺

少し前の話ですが、ジャバさんのブログHERIKUTSUなる日々で気になるエントリーがありました。
忙しさもありコメントもできずにいましたが、改めて取り上げさせていただきます>ジャバさん。

「100人斬り論争」なんてまだやっていたの?
http://blog.livedoor.jp/jabberwock555/archives/8095230.html

に対して、以下のようなコメントがつきました(南京大虐殺に関して)。

(コメント抜粋)
>何十年も議論してる時間があるなら、
>実際に何があったのか、冷静に事実を調査して、どうしてそうなってしまったのか
>を検証するのが先だろうと。そうして、繰り返さない為に何をすべきかを考え、そ
>のために努力するほうに力を注いでほしいと思うのです。

それに対して、ジャバさんは改めてエントリーにてお答えされています。

コメントにしようと思いましたが・・・。
http://blog.livedoor.jp/jabberwock555/archives/8127625.html

(記事から抜粋)
>ちなみに、日本政府はいままで一度も「南京大虐殺がなかった」という見解を示したことはありません。一貫して、その罪を認めている。ところが、その政権党である自民党のなかからぽろぽろと「デマ説」を大声でまくし立てる人間が出てくる。わざわざ閣僚になってまで、そんなことを言って、首になる人物が続出している。そして、明らかに政権党の味方であるフジサンケイ新聞や、文春、新潮などを使って、少しずつ「デマ説」の世論を形成しようとしている。

そしてそれに対して、以下のようなコメント。

(コメント抜粋)
>私は、事実は黒でも白でもなくて灰色だと思っています。(それが白に近い灰色なのか、限り
>なく黒に近い灰色なのかは、正確に調査されなければ解らないことですが)
>性格も頭もシンプルに出来ておりますので(単純ともいう)、議論されている方々がこの”灰色”
>だということを認めてくだされば、お互いに歩み寄って(というのもなんか変ですけど)議論に費
>やすだけの能力やエネルギーを、前に書いた建設的な方向に振り向けることが出来るのでは
>と思っていたんですが・・・どうもそんな簡単な問題ではないようですね。

ジャバさんの言及した日本政府の見解はまさしくその通り。

外務省HP
報道官会見要旨 (平成10年12月25日(金)17:00〜 於 会見室)
「南京事件」関連の民事訴訟判決
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/hodokan/hodo9812.html#7-A

この中での政府見解。
>なお、政府としてはいわゆる「南京事件」をめぐり種々の議論があることは承知しているが、1937年の旧日本軍の南京入城の後、非戦闘員の殺害あるいは虐殺行為等があったことは否定できない事実であったと考えている。また、政府としての歴史認識については、これまで累次表明してきている通りであり、1995年8月15日の内閣総理大臣談話を柱としており、このことは先の江沢民中国国家主席訪日の際の会談で小渕総理より伝えた通りである。その考え方には何ら変更はない。

何度も言いますが「あったかなかったか」などという論争はとっくの昔に終わっています。白か黒かはたまた灰色かなどという話ではなく「明確に黒」なのです。問題はその「黒」の大きさなのです。悪意が無いとはいえ、議論が存在しているかのように錯覚してしまうのも否定論者の策略に嵌ってしまっていることを認識すべきでしょう。
この事実を明確に捉えていれば「歩み寄る」などということが有り得ないことも理解できるでしょうし、どちらが建設的かも理解できるのではないかと思います。

最初のコメントに戻って・・・

>何十年も議論してる時間があるなら、
>実際に何があったのか、冷静に事実を調査して、どうしてそうなってしまったのか
>を検証するのが先だろうと。そうして、繰り返さない為に何をすべきかを考え、そ
>のために努力するほうに力を注いでほしいと思うのです。

まさしく、そういう地道な努力が肯定論に基づく方々によって行われてきたのではないでしょうか。議論が存在するかに見え、余計な作業を強いられるのは、根拠なき否定論者がいるからに他なりません。

端的な・・・思考錯誤板のこちらのスレッドが参考になります。
http://t-t-japan.com/bbs/article/t/tohoho/9/xtwqrf/xtwqrf.html#xtwqrf
posted by PPFV at 23:15| Comment(9) | TrackBack(0) | 不定期日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これは論戦を仕掛けているのでしょうか?(笑)

議論が存在するかに見え、余計な作業を強いられるのは、根拠なき否定論者がいるからではなく
裁判で決着済みの事件を穿り出して死因を自分達の都合よく捏造する輩がいるためです。
普通の感覚だったらこの件で誰が一番得しているのかを考えたら自ずと犯人はわかると思うんですけどねー
まー売国奴なのか自虐人間なのかの分別は難しいですけどね。
Posted by たろう at 2004年10月24日 02:54
PPFV様 私のブログの紹介&「ろくに資料にも当たらずに書いている私のエントリーへの、きわめて正しい知識による補完」をどうもありがとうございました。

やっぱり、私は正しかったか。わっはっは。

今回コメントいただいた方は、大変に誠実な方で、問題に対する姿勢も間違ってはいない(ただ、ちょっと知識が間違っていた)ということだと思うんです。そういう人に対する姿勢として、単純に論破すればいいのか、というと、違う気がする。というか、彼のような人とほど、大事にじっくり話していかないと、明らかに黒なことを「白なんでしょ」という人が増えてしまうんだろうな、と、今回は痛感しました。
Posted by ジャバ(ジャバウォック) at 2004年10月24日 07:48
たろうさん、ですからソースを提示してください。
私のほうはソースとなるリンク集を順次充実させますので。
議論するつもりはありません。
先日のエントリー↓
http://ppfvblog.seesaa.net/article/833164.html
で示したとおり、議論がお望みでしたら「あちら」でお願いします。
私は楽しみに拝見したいと思いますので。
Posted by PPFV at 2004年10月25日 02:32
ジャバさん、こんばんは。

誠実な方とおっしゃるのは全くその通りで、それだけに大変気になるやり取りでありました。
だからこそジャバさんも新たにエントリー起こされたのだと思いました。ちょっと余計なこと書きすぎたかなとも思いましたが思い切って書いた次第です。
知識の補完なんてとんでもないです(お恥ずかしい)
Posted by PPFV at 2004年10月25日 02:37
>たろうさん、ですからソースを提示してください。

何のソースを出すのでしょうか?
紹介していただいた掲示板の内容もいくつか見てみましたが
そこは議論が存在するかに見え、余計な作業を強いられるのは、
異教徒に対して執拗に根負けするまで
屁理屈が繰り返されているためであり議論になっておりません。
ご覧になってそう思いませんでしたか?
狂信者を相手してもムダです。

それと欧米列強がアジアに侵略してきた1800年代後半から南京周辺では
アヘン戦争、清の動乱、日清戦争、日露戦争、辛亥革命、日中戦争、
朝鮮戦争、中国共産革命、文化大革命などなど
多くの紛争が起きているのに日中戦争の一攻防戦である
南京事件だけが「大虐殺」なのはおかしい。
わたしゃー天下分け目の関ヶ原の戦いを関ヶ原の大虐殺と聞いた事など一度もない。

あなた方「平和バカ」もしくは売国反米媚中分子、最近ではカバ並の脳みその
ヘリクツ野朗まで現れましたが
本当に日本人で戦争の悲劇を後世に伝えたいならば中国共産革命後に
中原を牛耳った中国共産党の強請り・タカリ外交のネタの
「南京大虐殺」の肩を担ぐのではなく日本で実際に起きた沖縄大虐殺、
ヒロシマ・ナガサキ原爆大虐殺、東京・大阪大空襲大虐殺らの
無差別大虐殺の悲劇を声高々に叫ぶべきである。
無論言うまでもないことですがアメリカとは戦後、講和条約で清算済みなので
わけのわからないイチャモンをつけるのではなく
戦争の悲劇を風化させないためにです。
Posted by たろう at 2004年10月25日 20:03
>「南京大虐殺」の肩を担ぐのではなく日本で実際に起きた沖縄大虐殺、
>ヒロシマ・ナガサキ原爆大虐殺、東京・大阪大空襲大虐殺らの
>無差別大虐殺の悲劇を声高々に叫ぶべきである。

それは一理ありますね。自分で主張する場を設けて存分に主張してください。

>紹介していただいた掲示板の内容もいくつか見てみましたが
>そこは議論が存在するかに見え、余計な作業を強いられるのは、
>異教徒に対して執拗に根負けするまで
>屁理屈が繰り返されているためであり議論になっておりません。
>ご覧になってそう思いませんでしたか?
>狂信者を相手してもムダです。

でしょうか?だとしたら確かに「ムダ!」ですね。
どうぞお引取りください。
Posted by PPFV at 2004年10月25日 21:22
素朴な疑問なのですが、

南京大虐殺は、論者によって犠牲者数が数千〜100万(!?)とまちまちなのですが、一体何人の方が南京で犠牲となったのですか?

また、中国政府が言うような、民間人を含めた数十万人が犠牲となったとしたら、どうやってその遺体を処理したのですか?埋めたのですか?焼いたのですか?その遺体や遺骨はどこにあるのですか?

埋めたとしたら、数十万人分の遺体を埋めるには相当の容積の穴が必要です。真冬の南京でそれを掘るのは大変なことですが・・・掘削機などがあったわけではないので、手掘りですよね。
焼いたとしても、専用の炉などの設備があったわけではないので、石油をまいて焼いたと考えられますが、数十万人を焼くほどの石油を日本軍が携行して南京に攻め込んだという話もきいたことがありません。そもそも、日本が戦争を始めたのは、資源略奪がその一因だったはずです。このような石油の余剰があったのでしょうか。

南京大虐殺は、犠牲者数やその犠牲者の内訳が不明確であり、何に対してどう反省すれば良いのか分かりません。もし水増しされた数字を信じて謝罪したら、本当の犠牲者に対する冒涜のように思えるのです。

あなたは、どのくらいの規模で犠牲者がどのように処理された事件をもって、南京大虐殺として考えていらっしゃいますか?
そして、物的な証拠を、白と言う人に突きつけてやりましょう。
Posted by rakusui at 2004年10月30日 14:03
>南京大虐殺は、論者によって犠牲者数が数千〜100万(!?)とまちまちなのですが、一体何人の方が南京で犠牲となったのですか?

今はそこが論点でしょうというのがこのエントリーの主旨です。
色々聞かれても私は南京事件(南京大虐殺)の研究者でもありませんし、仮に知っていたとしてもいちいちお答えするほどの暇を持ち合わせません。

せいぜい以下のリンクご紹介できるくらいです。
http://ppfvblog.seesaa.net/article/833164.html
http://ppfvblog.seesaa.net/article/910342.html
http://www.bekkoame.ne.jp/~ymasaki/fujioka.htm

犠牲者にたいする冒涜かどうかは、特に最後のリンクを「しっかりとお読み」になってから判断されても遅くないでしょう。

以上です。
Posted by PPFV at 2004年10月30日 23:27
申し訳ありません、紹介いただいたリンクの3番目を表示することができないのですが・・・。

ところで、紹介されたリンクの中の「南京事件資料集」他いくつかを見てみたのですが、証言・日記・手記といった証拠は大量に見受けられる反面、私の求める物的証拠については内容が薄いというのが印象です。大虐殺と言われるほどの殺人事件であるから、膨大な量の遺体をはじめとする物証が存在するはずと思い込んでいたのですが、事態はそんなに単純ではないようですね。なにぶん、「犯人・遺体・両者の因果関係」の三者の立証のない殺人事件というものを今まで知らなかったもので。

・・・いや、失礼しました。忙しいPPFVさんにここまで要求するのはワガママというもの。これからは自分で探してみようと思います。

ところで、PPFVさんご自身としては、南京大虐殺で何人くらいの方が犠牲となったとお考えですか?おおよそで結構ですので、あなたご自身の現在の考えをお教えください。
Posted by rakusui at 2004年10月31日 02:34
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