http://www.tokyo-np.co.jp/flash/2006101701000435.html
【モスクワ17日共同】ロシアのプーチン政権を批判していた女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤさん(48)の殺害事件をきっかけに、「報道の自由を保障していない」との同政権批判が欧州各国で広がっている。欧州連合(EU)は、20日にフィンランドで開く非公式首脳会議の夕食会に招待しているプーチン大統領に直接、事件の徹底究明を求める構えだ。
ポリトコフスカヤさんは7日、モスクワ中心部の自宅アパートで何者かに射殺された。チェチェン独立派を武力で抑え込んだロシア軍の兵士らによる人権侵害の告発で知られていただけに、殺害は欧州諸国に衝撃を与え、追悼や抗議の集会がヘルシンキ、パリ、ロンドンなど各地で開かれた。
ロイター通信によると、プーチン大統領が10日にドイツのメルケル首相と会談した同国東部ドレスデンでは、大統領を「人殺し」と指弾する横断幕が掲げられた。 EU議長国フィンランドのレヘトマキ外国貿易・開発相(EU問題担当)は欧州議会で「実行犯を裁きにかけられるかどうかが、ロシアの法の支配にとって試金石になる」と述べた。一部の議員からは、事件への政権側の関与を示唆し「プーチン氏と夕食などすべきではない」との声も上がったという。

