http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20061223k0000m040021000c.html
1937年に中国兵の「百人斬(ぎ)り競争」をしたと報じられ、戦後に処刑された旧日本軍将校2人の遺族が「虚偽報道で名誉を傷つけられた」として、毎日新聞社と朝日新聞社、柏書房、ジャーナリストの本多勝一氏に計1200万円の損害賠償などを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(今井功裁判長)は22日、遺族側の上告を棄却する決定を出した。請求を退けた1、2審判決が確定した。
1、2審判決によると、東京日日新聞(現毎日新聞)は37年11〜12月、南京へ向かう途中に2人が競って中国兵を切り倒す「百人斬り」をしたと報道。本多氏は朝日新聞社や柏書房から発行した本で百人斬りに言及した。
1、2審は「具体的内容には虚偽、誇張が含まれている可能性がないとは言えないが、競争自体を記者の創作と認めることは困難」と判断。毎日新聞社については、提訴が記事掲載から20年を超えていることから、損害賠償請求権が消滅する除斥期間を経過したと認定した。【木戸哲】