2007年06月20日

[JCJふらっしゅ]日本の民主主義はどうなっているのか

Y・記・者・の・「・ニ・ュ・ー・ス・の・検・証・」(JCJふらっしゅ2007/6/19)
http://blog.mag2.com/m/log/0000102032/108673206.html?c=new

□■自民、公明両与党 「重要法案の成立には延長やむなし」と会期延長で一致

 政府与党は、国会の会期を7月5日まで12日間延長する方針を固めたという。
 20日に延長を表明して、21日に衆院本会議で延長手続きを行う方針という。18日、自民、公明両党が衆参国対委員長会談を開いて、「重要法案の成立には延長やむなし」との認識で一致したのだそうで(→産経新聞)、もしそうなると、参院選の日程は7月12日公示、29日投開票となるのだそうだ。

 政府与党は、20日に教育再生3法案、イラク復興支援特措法改正案、22日に社会保険庁改革関連法案の参院本会議採決の予定を組んでおり、安倍首相はさらに国家公務員法の改定も強引に進めようと旗を振っているらしい。この国会会期延長案は、支持率がジリ貧となってきた安倍政権による、数を頼みの最後の「反動政策」強行突破作戦といえるのだろう。なんとも、見苦しいことである。

 これに対して、「野党側が公務員法改正案をはじめ社会保険庁改革関連法案などの廃案を目指して、内閣不信任決議案の提出などで徹底抗戦するのは確実」(時事通信)と報じられているが、当然のことだろう。年金問題はじめ、この内閣は表面を取り繕ったり、自己正当化の言葉をかかげるばかりで、反省も口だけ、真に日本社会を前進させるための根本的な政策などもっていない。

 自分たちの身分を支配層として確固たるものにするために、米軍の傘下で大日本帝国の復活を夢見るばかりの人々は、時代ズレした「帝王学」ばかりを修めてきたがゆえに、いま必要な政策ではなく、いま自分たちの保身に必要な法案の成立のみに汲々としているのであろう。まったく悲しくなるほど恥ずかしい政治状況である。

 各紙の報道によると、自民党は18日、党本部に各都道府県連の幹事長を集めて全国幹事長会議を開いたという。参院選の対策を練るためだったそうだ。その会議では、年金支給漏れ問題を受け、「うちの新人候補は年金問題で相手にしてもらえず泣いている」(山梨県連)と逆風の強さを訴える声や、政府や党本部に、より踏み込んだ世論対策を求める声が相次いだのだという。毎日新聞が伝えている。

 安倍首相は、あいさつの大半を年金問題にあてたという。「我々はできる対策をすべて打った。あとは国民に説明できるかが勝負だ」(毎日新聞)と語ったらしい。同記事によると、「市町村の相談窓口の充実を参院選までに図ってほしい」(鹿児島県連)との要望が出たり、あるいは「(党作成の)ビラは内容が難しく有権者は読まない」(新潟県連)との指摘も出たという。終了後、「時間をうまく使って(年金問題で悪化した)イメージを取り除けるかどうかだ」(大分県連)と世論の反応を読みきれないもどかしさを語るところもあったらしい。

「我々はできる対策をすべて打った」の「できる対策」とはいったい何か。この人のいう「対策」は、国民や社会をさしているのだろうか。言い逃れ、その場しのぎ、選挙対策という意味での「対策」にすぎないのではないか。「あとは国民に説明できるかが勝負」だという。社会保険の政治利用などさらさらなかった顔をして、責任をすべて社保庁になすりつけて、説明さえできれば国民は納得すると思っているのだろうか。

 自民党は「いま」を乗り切れば、あとは改憲にまっしぐら、支配層による国民支配を許す新憲法を制定しさえすれば、すべての悪政・失政、すべての退廃・裏切り、すべての陰謀を覆い隠すことができ、その責任から逃れることができると思い込んでいるかのようだ。だからこそ、年金問題に必死に取り組んでいるポーズだけをとり、その実、根本から見直しをはかる議論を徹底して避け、責任逃れのための法案を通すことにやっきとなっている。その強引な突進を止められないほどに、病んでいるといえるのではないか。

 たとえば東京都調布市が、日本国憲法の誕生を描いた映画「日本の青空」の上映会をめぐって、後援を拒否する出来事があった。先月31日にわかった(→共同通信)。調布市はロケ地の1つだったが、「製作者のあいさつ文に『改憲反対の世論を獲得する』とあり、政治的に中立とはいえない」として後援を拒否したという。改憲を志向する政治勢力が存在すれば、そのときから公務員や役所が憲法遵守の義務を免れるのだとする主張は断じて許されるものではない。

 また、たとえば陸上自衛隊の情報保全隊が市民運動やジャーナリスト、国会議員のイラク派遣反対などの活動を「監視」していた問題で、仙台市の梅原克彦市長が「事実上の軍隊として全く問題ない」(毎日新聞)と発言したり、同問題で、久間防衛相が「国民は平等に情報収集の対象になり得る」「監視ではなく情報収集だ。(情報保全隊が)任務としてやっているので私自身が対象になっても構わない。国会議員もほかの人も同じだ」(朝日新聞)と参院外交防衛委員会で答弁したりしている。

 この久間防衛相の理屈は、たとえば「靖国」派の国会議員が、「国会議員も一視聴者だ」とNHKや民放局にねじ込んで番組改変を求めるやり方の変形バージョンのようにも思える。

 つまり、国のかたち、国のモラル、国のルールを手前勝手に歪め、逸脱して平然とした態度をとろうとする傾向を政府与党に顕著に出ており、それに追随する市や市長などが現れても、政府与党はおかしいとも言わなくなっているのである。まして防衛相が、情報保全隊の逸脱行為を「監視ではなく情報収集」と正当化して言い逃れを図ろうとするなど、「シビリアンコントロール」のほうがあきれて逃げ出すほど、ずさん極まりない体たらくとなっているのである。

 日本の民主主義はどうなっているのか。日本の人権はどうなっているのか。日本の平和主義はどうなっているのか。景気のために「戦争」をよしとしたり、会社の生き残りのために労働者を「使い捨て」にしたり、与党の地位を守るために公金をエサにしたり、それを食いつぶしては民営化して責任逃れをはかったり―。そんなことを繰り返している間に、日本の政治はとうとう来るところまで来てしまった観がある。

 果ては「与党も野党もない。一致してこの難局を乗り越えるべき」などと、平然と責任を棚上げして、悪政・姿失政のごまかしにメディアを抱き込み、果ては国民総体を「共犯」に巻き込んで、物言えない社会にもちこもうとする輩まで登場し始まるしまつである。

 小泉政権時の「郵政総選挙」では、郵政民営化を担保に巨大なカネでも動いたのだろうか。ふだん投票に動かない人々が大量に動員でもされたのだろうか。巷間いわれているように、最も虐げられていた若者たちが強いものにしがみつこうとしたのだろうか。そのいずれにせよ、もうだまされてはいけない。政府与党はあのとき得た議席を背景に、日本の政治を先の見えない蛸壺のなかに追い込んでしまっている。

 私たちは、そのなかにわざわざ自分から飛び込んでいく必要などない。わざわざ自公連立安倍政権とともに、暗闇の中で生息する義務を負う必要などない。ハイテンションの小泉マジックは、メディアを巻き込んで劇場と化したが、見せた技はボロボロ、キワキワだった。それを引き継いだ安倍劇場は、結局、ほんの一部の観客の拍手だけをあてにした身内向けの学芸会に過ぎなかったのではないか。

 それでも議席の数を背景に、反動の風を国会にもちこみ、支持率を下げれば下げるほど、居直ったように数々の悪法を成立させようとしている。そのマイナス志向の風に国民を巻き込もうとするやり方こそ、祖父から学び取った「帝王学」なのだろうか。もしそうだとすれば、このジリ貧、窮地のなかで、参院選の勝利にむけて繰り出す技はどのような類のものとなるのだろうか。

 国会の会期12日間延長の意味を、私たちは、そう遠くない日に思い知らされることになるのだろうか、それとも戦争を賛美し、民衆をあなどり、手前勝手に走った政治の責任を思い知らせることになるのだろうか。

国会会期12日間延長へ=参院選、来月29日投票−政府・与党が方針(時事通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070619-00000070-jij-pol
12日間、会期延長へ 参院選29日投開票 政府・与党(産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070619-00000001-san-pol&kz=pol
自民党 全国幹事長会議開く 逆風の強さ訴える声相次ぐ(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070619-00000014-maip-pol
参院選 東京は女のバトルが見もの(日刊ゲンダイ)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070619-00000007-gen-ent
日本女性の社会進出、世界でも低水準…男女共同参画白書(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070619-00000004-yom-pol
中立じゃない、と後援拒む 東京・調布市、 憲法誕生の映画会(共同通信)
http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/nation/CO2007053101000729.html
自衛隊:情報収集問題 仙台市長に発言撤回と謝罪求める―宮城(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070616-00000052-mailo-l04
「国民は平等に情報収集の対象」 久間防衛相が発言(朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/0619/TKY200706190267.html



posted by PPFV at 19:09| パリ ☀| Comment(1) | TrackBack(2) | ニュース拾読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TBありがとうございます。
Posted by ニッパチ at 2007年06月20日 22:35
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Excerpt: 自衛隊情報保全隊の国民監視が発覚したときの久間防衛大臣の開き直り発言には驚いたものですが、あらためて氏の発言に驚きます。「国民は平等に情報収集の対象」 久間防衛相が発言(朝日新聞)参院外交防衛委員会で..
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Tracked: 2007-06-20 20:29

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Excerpt:  「国民は平等に情報収集の対象」と久間防衛相。  情報収集に名を借りたこの国民監視、まさに「北朝鮮」そのものではないか。彼ら憲法を変えようと言ってる連中は、北朝鮮のことをどれだけ悪し様にこき下ろしてき..
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Tracked: 2007-06-20 22:40
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