2007年07月30日

[JCJふらっしゅ]安倍首相 歴史的敗北にも「続投」表明の愚

◎◎Y記者の「ニュースの検証」(JCJふらっしゅ2007/7/30)
  安倍首相 歴史的敗北にも「続投」表明の愚
http://blog.mag2.com/m/log/0000102032/108809386.html

□■安倍首相 歴史的敗北にも「続投」表明の愚

 安倍自公連立与党は1人区6勝23敗。獲得全議席数でも、与党46:野党75。
 完全なる与党の敗北である。安倍政権に対して、国民が退場のレッドカードを突きつけたのである。

 しかし安倍首相は29日夜、「政権を維持して改革を続行することで国民への政権公約を果していく」(ロイター通信、以下同)と、続投の意思を表明した。衆院の解散・総選挙については、「現時点で考えていない」とした。

 自らの責任の取り方について、「総理大臣としての責任の果し方は、就任した際に約束したことを実行に移すことだ。景気回復をしっかり果し、年金問題も解決していく」と述べて、政権を維持し続けることが、責任を果たすことだと語り、連立のパートナーである公明党も儀礼か本心か、即座にこれに乗る姿勢を示した。

 一方で自民党の中川秀直氏は幹事長辞任を表明、青木幹雄自民党参院議員会長も会長辞任の意向を表明した。
 安倍首相は「挙党体制で結果を出していくことが大切だ」「厳しく国民の声を受けとめ、やるべきことをやっていく。納得していただける対応をしたい」と語り、政権の存続と自民党の引き締め、自公連立体制の強化の意思を打ち出したわけだが、これが結果に見合った発言といえるだろうか。

 この歴史的ともいえる自民党の敗退を、まだ正しく認識できないでいるのだろう。
 小泉政権時からさらにはっきりしてきた自民党の基盤の崩壊だけでなく、その基盤の担い手であるはずの人々が安倍政権の大日本帝国回帰路線を、自民党の政策としてふさわしくないと、断罪したのである。その点を、民主党内部の改憲賛成派もとらえ損なうようなことがあってはならない。

 今回の民主党の地すべり的大勝利は、民主党のありようそのものへの全面的な支持といいきることはできないからだ。安倍政権の閣僚たちの連続した不祥事や逸脱した言動、そしてそれにまったく対処できない無能ぶりを露呈した安倍首相。

 敵失だけでここまでの差はつかないだろう。

 貧困・格差・年金・憲法・戦争、そして議会制民主主義総体の危機を招いた小泉―安倍自公連立政権のあまりにみじめな姿に、有権者はあきれかえり、与党対野党の全面対決の構図を期待した。民主党は自民党の保守地盤を食い破る戦略をとり、野党内の生存競争を脱し、小沢代表は野党軍を率いる軍将のように受けとめられ、一方のリーダーである安倍氏を、リーダーとしての存在感において決定的な差をつけるに至っていた。

 民主=60、自民=37、公明=9、共産=3、社民=2、国民新党=2、新党日本=1、無所属・その他=7。
 民主党は参院で第一党の座を確保した。あの前原体制の時代とは雲泥の差である。民主党は同じ党内でのその違いを深く認識して今後の方向を定めていく必要がある。それができなければ、参院第一党の座を基盤に、衆院第一党へとジャンプすることはできなくなる。

 これだけの自民敗北をもたらした民意は、昨夜民放の番組などで頻繁に口にされた「お灸」どころの話ではない。選挙民個々の厳しい判断だけで、ここまで劇的な結末は出てこない。昨年の教育基本法、そしてテロ特措法、イラク特措法、国民投票法と、小泉時代の郵政総選挙で獲得した巨大議席数を背景に繰り広げた強行採決。

 そこにはきめ細かな工夫も、創造的な施策も、なんら見出せず、一本調子に強行するだけ。日本社会がこのような政権を安易に受け入れると思い込むほうがどうかしている。自民党支持者の四人に一人が民主党に入れた。昨夜の選挙結果に接して、支持政党を自民党から民主党へと転換する決意を固めた人々もきっと多く出ているだろう。非正規雇用にあえぐ若者たちも、自らの一票が大逆転劇に結びつき、民主主義社会の可能性を肌で感じ取ったことだろう。

 民主党よ、年金をたのむ。ワーキングプアをたのむ。介護をたのむ。生活保護をたのむ。平和をたのむ。民主主義をたのむ―。民主党の大勝利は、確実に安倍自公政権の息の根を止めようとする民意のすさまじさが反映したものといえるだろう。「ノーモア・アベ」の声は、あらゆる要求、あらゆる情熱、あらゆる希望と結びついて、自公政権の退場を、確実に実現する道、そこへ確実につながる選択をした。

 その意味で、今回の選挙の勝利者は民主党ではなく、国民である。そして今回の選挙の勝利者は、小泉自公連立政権の無軌道な政策に組せず、反対してきた野党である。私にはそう思えてならない。民主党はそれに匹敵するほどのたくましさも、たのもしさも、まだ国民と共有していないからである。

 ブッシュ米政権のイラク戦争をいち早く支持し、自衛隊をイラクに送り込んだ小泉自公連立政権に与さなかったすべての野党、議会制民主主義をふみじり続けた小泉自公連立政権に与さなかったすべての野党、国民を貧困と格差とワーキングプアの地獄へと突き落として、自分たちだけはのうのうと生き残ろうとしてきた小泉―安倍自公連立政権に与さず、たたかったすべての野党こそが、近い将来の国会を二分する与党と野党であらねばならない。

 国家主義を振りかざし、改憲論をぶちまけ、戦争と貧困の時代を招きよせ、意味なき競争をあおり、言論・表現を管理統制し、権威主義の楼閣を築き上げようとしてきた自公連立体制は、ここに終焉のときを迎えたのである。

 改革の担い手は、プレスリー踊りの小泉氏でもなく、二枚舌の安倍氏でもない。
 改革の担い手は、国民である。今回の選挙の結果は、その前兆でしかない。まだ狼煙(のろし)があがったにすぎないのではないか。政治とは「お上」のやる仕事であった時代が長く続いてきた。

 お上にうまく支配させてやれば、商売も将来もうまくいくような時代は、とうに終わっている。しかし、それに政治の変革がおいつかなかった。じわじわと自民党は退潮に追い込まれ、公明党と連立しなければ政権はもたない時代が続いてきた。それでも思い上がりと勘違いを脱することのできなかった安倍首相は、道を後ろ向きに突進したのである。

 力で民意を支配することはできない。屈服させることもできない。それを望む気持ちそのものが、もはや現代に求められる政治家とは異質といえる。首相などもってのほかである。口だけで「厳しく国民の声を受けとめ、やるべきことをやっていく。納得していただける対応をしたい」と語っても、考えているのは自分のことだけ、自民党の世襲体制の維持だけ、人は自分のために額に汗して働け、では、首相失格なのは当然なのだ。

 国民は見抜いている。改革の担い手は、国民である。自民党がぐうの音も出ないほど、まず民主党を勝たせた。それが民意だろう。国民の手による改革は、これからはじまるのだ。そう思いたい。

 民主党が与党を果たすことになるとした場合、野党の勢力はどうだろうか。
 今回、自公46に対して、15。これが民主党以外の野党・その他の勢力である。自公から公明党を引くと、37対15。公明党の7を足すと、37対22。

 まだまだ自民党は多すぎる。現状の自民党の姿からいって、もっと少なくなければ政治のバランスがとれないのだ。政治の不安定を解消することができないのである。
 ブッシュ政権同様、安倍政権のレームダック化もどんどん進行することになる。次の時代。戦争から始まった21世紀を、全地球市民の共生の時代へと導く使命を、私たちははからずも共有している。

 世界から時代遅れといわれない国会、世界から信頼と尊敬をもらえるような政権を築くには、次の衆院選において、いまの野党陣営総体として、大勝利を果たす必要がある。いまの野党だけで国会を与野党二分できるほどの勢力を築き上げていく必要があるように思う。自民党の権謀術数にはまっているような暇などない。

 いまの自公政権のままでは、日本の政治の時代対応は遅れるばかり、逆に、世界をミスリードする存在として広く記憶されかねないのである。

 安倍内閣は国民の審判を率直に受け入れ、即座に退陣すべきである。
 有権者は、自らが日本の改革の主体者であることを自覚し、次の選挙でも、さらに人の命と生活を軽視してきた自公両党を厳しく戒め、自らをみつめなおすための時間と機会を、しっかりと与えねばならないと思うのだ。



posted by PPFV at 17:58| パリ ☁| Comment(0) | TrackBack(3) | ニュース拾読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Tracked: 2007-07-30 20:10

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Tracked: 2007-07-30 23:45

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